1型糖尿病の子ども達が、全国各地で、幼稚園、保育園への入園を断られている問題が話題になっています。
毎日新聞が、患者団体「大阪杉の子会」を通じてアンケートを行った結果、1型糖尿病の患者児童に対し、公立、私立問わず、入園拒否が16%。難色を示した幼稚園、保育園を含めると、4人に1人に上ることがわかりました。
断られた理由は、「これまで受け入れた経験がない」「何かあった時に対応できない」「常勤の看護師がいない」など。
なかには、「保護者が一日中付き添わなければ受け入れられない」との条件つきの幼稚園も。
1型糖尿病の子ども達は、血糖値を一定に管理するために、保護者が昼食前に訪れ、インスリンを注射することは必要だが、運動や食事に制限はなく、健常な子供たちとの生活に支障はない。国内にも約10万人の患者がいるとされ、幼少期の発症が多いとのこと。
同じ病気を抱えながら、プロ野球選手として阪神タイガースで活躍している岩田稔投手は、患者の子どもたちを甲子園球場に招待したり、研究基金に寄付したりなど支援活動をしていたりします。
文部科学省や厚生労働省によると、1型糖尿病も含め、病気を抱える子供たちの入園は、国のガイドラインもなく、各保育園や幼稚園にゆだねられているとのこと。
何か起こった場合のリスクを出来るだけ負いたくない、幼稚園・保育園。
大阪市立大学院の川村医師によると、1型糖尿病は、低血糖で意識を失うこともまれにあるが、生命に影響する事態にはならないとのこと。
岩田投手は「入園拒否は、これから人生を歩もうとしている時に『あかん』と言われるようなもの。僕が野球で活躍することで理解が広まり、こうした壁がなくなってほしい」と話しています。