世界的大ヒット映画千と千尋の神隠し、御覧になったことがある方も多いでしょう。
本当に感動する物語ですが、食べ物もおいしそう、というイメージがあり、ある視聴者がスタジオジブリに出したお便りへの返事が秀逸すぎると話題を呼びました。
・お父さんが食べていたのは何ですか
千と千尋の神隠しは衝撃的なシーンが非常に多い映画ですが、その一つが千尋の両親が神様へのお供えを食べてしまったために豚に変えられてしまったシーンではないでしょうか。
衝撃的だったのはもちろんですが、食べているものがどれもおいしそうだった、という感想も多いシーンです。
ここで子供たちが持つ疑問にはどうして豚になってしまったのかなどということですが、ある子供はスタジオジブリに直接疑問をぶつける手紙を送りました。
それはお父さんが食べている食べ物は何ですか、という手紙だったのですが、その返事が丁寧だったと評判になったのです。
・スタジオジブリの返事
スタジオジブリからの回答には、お父さんが食べていたのはすごくおいしそうな食べものということしか言えないことが書かれていました。
ただ骨まで食べられるということから鶏ではないこと、お客様の食べ物であることからこの世界の住人だけが知っている生き物ではないかということです。
しかし千尋のお父さんとお母さんが豚になっていたというのはタイミングがいいため、この世界に迷い込んでしまった人間のための罠と言ってもいいだろうということです。
さらにスタジオジブリは、千と千尋の神隠しは異世界を書いたものでありながら現実の世界を描いたものと最後に記しています。
キーワードは生きる力であり、バブル時代に豚になっていた人が今も豚になっていることに気づかずに不景気やえさが足りないと嘆くのと同じことと宮崎駿監督は言います。
千と千尋の神隠しは最後に千尋が両親が豚の中にはいないと言い当てる所で終わっています。
生きる力というのは今を生きる私たちに最も必要なものなのかもしれません。
Photo by Quinn Dombrowski