やはり「女の敵は女」なのでしょうか?
実はマタハラの「隠れ犯人」は女上司だったのか?ということが問題になっているようです。
●「産め!育てろ!働け!」増加するワーキングマザー
政府は今、女性に対して「産んで、育てて、働け」と要求しています。
安倍政権では、「一億総活躍社会」を目指していますが、その3本柱の1つが「希望出生率1.8がかなう社会の実現」です。
昨年の日本での出生率は1.42で、最後に1.8を超えたのは専業主婦世帯が共働き世帯を上回った1984年のことで、現在では共働き世帯が1000世帯超えで、逆転しています。
また、政府は、女性に仕事か結婚・出産・育児の二者選択ではなくて、同時実現を目指しています。
しかし、この政府が求める、産んで、育てて、働け、の実現には、今の日本社会ではとても困難な課題が待ち受けているようです。
●マタハラの犯人は女性?妊娠した女性にはたくさんの敵が
それは、妊娠・出産を理由にして職場で不利益な扱いを受ける、マタニティハラスメントの問題です。
妊娠したことを理由に解雇をするのは、明らかな男女雇用機会均等法9条違反ですが、にもかかわらず、「妊娠した女性社員はいらない」とおおっぴらに言う男性の上司がたくさんいます。
今の日本では、女性は産みづらく、復職しづらい、という環境があるのです。
どんなに産んで、働きたい女性がいても、それが社会から拒否されているのが実情です。
また、本来であれば、助けてくれそうな女性社員が、意外とマタハラをするケースも多く見られるようです。
その人の経験や立場によって、協力するか、無理解かが大きく分かれるという現状もあります。
女性の上司が結婚していて、出産している人ばかりではありません。
やはり理解があるのは、結婚、出産を経験している女性上司の方です。
むしろ、子どもを持っている男性上司の方が、育児と仕事の両立に理解があることも多いですから、一概に性別は関係ないとも言えます。
結婚して出産したかった女性上司の中には、子どもを産んだ女性に対しての嫉妬心があることも考えられます。
しかし、中には最も理解してくれそうな育児経験者の女役職者が冷たいケースもあるようです。
妊娠する女性はいろんな敵と戦わなければいけない現状が日本にはあるのです。
Photo by Haylee Sherwood