妊娠はママにとっても周りの人にとってもうれしいことですし、それが多胎児ともなれば喜びは倍増するでしょう。
ですが多胎児は早産や胎盤が数人に対して1つしかないなどのリスクも大きいです。
オーストラリアメルボルン在住のサミー・エデスさんは三つ子を妊娠したママの一人ですが、ある日定期検診でとんでもない事実が判明したのです。
●3人で1つの胎盤を共有すること
当初双子を妊娠していると思っていたサミーさんと医師。
三つ子を妊娠していることが20週目の定期検診を受けるまで分からなかったことは信じられないことだと言います。
もちろん三つ子がうれしくないはずはないのですが、さらに詳しく赤ちゃんを診た医師は3人が一つの胎盤を共有していることに気づきました。
実は一つの胎盤を数人で共有することは双子でもリスクが高く、栄養が一人に偏って成長に差が出たり、あるいは一人が胎内で死亡してしまう、もしくは全員胎内で死亡してしまう可能性があります。
これが三つ子なのですから3人全員を無事に出産するのはリスクが高く、1人だけ生き残るのも確率が非常に低いのです。
●2人の命を守るため、1人の赤ちゃんの中絶を勧められた
そこで医師は3番目に見つかった赤ちゃんを中絶するよう勧めたのですが、サミーさんは3人とも平等に生きる機会を与えられた存在として中絶を拒絶しました。
そして、実際にサミーさんが三つ子を出産したのは30週のことでしたが、気になる赤ちゃんの健康状態は全く問題なく医師も驚いたのです。
一番小さな赤ちゃんも元気いっぱいに生まれそして育っているのです。
その後胎盤を調べたところ、一番小さく生まれた赤ちゃんへの栄養はほかの2人に比べて少なかったことが分かりました。
つまり赤ちゃんはサミーさんのお腹の中で懸命に戦い、そして勝ち抜いたのです。
サミーさんは3人とも何かしら理由を持ってサミーさんのお腹に宿ったのだと言います。
だからこそ3人に平等に機会を与えるために中絶を拒否しました。
今回のサミーさんの三つ子の一件はこれから出産を控え、サミーさんと同じような状態にあるママにとっても励みになるでしょう。