クリスマスというと12月25日のお祝いですが、アメリカオンタリオ州のセントジョーンズではこの年だけは違いました。
町全体で10月にクリスマスをお祝いしたのですが、その理由は7歳のエヴァンくんのためでした。
なぜ7歳の一人の少年のために町全体がクリスマスを2か月も前倒しにしたのか、それはエヴァンくんがガンに侵され、医師からクリスマスまで生きることはできないと宣告されていたからです。
そのため家族はエヴァンくんのためにクリスマスを祝ってあげようと決めました。
町にあるお店にクリスマスの飾りつけを早めにしてほしいとお願いし、家族で小さなパーティを開こうとしたのです。
話を聞いた花屋のキング氏はエヴァンくんの話に胸を撃たれ、SNSを通じて協力を呼びかけました。
すると人口わずか3000人の町に7000人の人が集まり、10月24日にクリスマスのパレードが行われたのです。
町の沿道を人々が囲み、雪のような光が降り注ぐ中パレードは進んでいきます。
ツリーを乗せたオープンカー、トナカイが連なるそりにはエヴァンくんがいます。
実際にエヴァンくんはパレードのそりにサンタさんと一緒に乗り、沿道の人にうれしそうに手を振りました。
そしてボードには私はいつもクッキーやサイダーを食べたり飲んだりしないけれど、エヴァンのためにしよう、メリークリスマスと書かれていました。
クリスマスパレードが終わり、いとこは寄付金をお願いしたところアメリカの各地から40,000ドル以上集まったと言います。
そして、このイベントのきっかけをつくったキング氏は、誰もが村の一員だということに気付いてほしかったと、今回のプロジェクトを振り返ります。
どんなに大きな都市でも、自分はこの村の一員だと感じられることで、お互いがお互いを隣同士のように思いやり、優しく接することができると言います。
町の大小にかかわらず、コミュニティを築くことができるということ、そして家族の思い、村のみんなの思いが村全体のコミュニティを動かしたのだと言えるのです。
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