マツコ・デラックスさんにそっくりのロボット「マツコロイド」を作った大阪大学大学院工学研究科のグループが、今度は赤ちゃん型のロボットを開発しています。
その名も、赤ちゃん型ロボット「Affetto(アフェット)」といいます。
1~2歳の幼児をモデルにして、本当の赤ちゃんのような柔らかでしなやかな動作が実現されています。
今後、赤ちゃん特有の柔軟な皮膚を装着し、まるで本当の赤ちゃんを抱っこしているような感覚が味わえるロボットを目指しています。
ちょっとショッキングな内面。かわいい肋骨を装着。
赤ちゃん型のロボットですから、これまでの従来の工業用のロボットとは動きがかなり違います。
よりリアルな柔軟な動き、やわらかな皮膚、人間のようなコミュニケーションを目指して、さらなる研究がすすめられています。
他人からのアクションを感知するため、外側から加わる力をキャッチできるよう、関節などの部分に空気圧駆動方式を採用しています。
人間の幼児らしい動きを再現するため、動きの異なる2種類の駆動装置が、関節部分に多数装着されています。
阪大のグループでは、今後、この基本骨格に装着する皮膚素材を検証します。
本物の赤ちゃんにより近い感触の皮膚素材を検証していき、赤ちゃん型ロボット「Affetto(アフェット)」の完成を目指しています。
「お世話してるうちに可愛くなってしまう」という不思議なロボット
お世話係りの人間と、赤ちゃんロボットのコミュニケーションを通じて「赤ちゃんのお世話をしているうちに親としての愛情がわいてくる」という、人間の心『親行動』を理解するための『認知発達ロボット工学』である部分にも注目です。
動画では、お世話係りとのやりとりが見られます。
最初はちょっと不気味に思える赤ちゃんロボットですが、いろんな表情や幼児っぽい動きを見ているうちに、可愛らしく感じてしまうのはさすがです。
笑った顔、怒った顔など、いろんな表情のバリエーションがあり、目線もキョロキョロと動いて、見ていて飽きません。
人間の母性本能をつかむ何かがあるようですね。
赤ちゃん型ロボットは、まだ開発中で、基本骨格が完成した段階です。
この成果は、日本の国際学術誌であるアドバンスド・ロボティクス電子版に近日中に掲載される予定だそうです。
本物の赤ちゃんと触れ合えるような感覚のロボットということですが、今後もどこまで似せることが出来るのか楽しみですね。
<赤ちゃんロボット「Affetto」の動画>
<出典>
大阪大学 プレスリリース
http://www.eng.osaka-u.ac.jp/ja/dat/news/1438320439_1.pdf
愛着形成を通じた発達研究のための
写実的な子供型表情表出ロボットAffettoの開発
http://www.er.ams.eng.osaka-u.ac.jp/Paper/2010/Ishihara10a.pdf
日刊工業新聞
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720150806eaaa.html