出産は何が起こるか分からず、順調に生育していた胎児が生まれてから死んでしまうということもあります。
いくら医療が発達した現代とは言え逃れられない状況の中、ある奇跡が話題を呼びました。
・仮死状態で生まれた赤ちゃん
ウィロウちゃんはベックスさんとマーティンさん夫妻のもとに誕生しました。
母親のお腹の中ですくすく育ち、順調に陣痛を迎えたのですが、突然心拍数が低下、緊急帝王切開で生まれたのですが、心拍は停止した状態でした。
誕生後すぐに蘇生を行ったものの8分間もの間心拍は停止した状態だったのです。
赤ちゃんのうぶごえがきこえないことにパニックに陥ったベックスさんでしたが、ウィロウちゃんは保育器に入り、集中治療室で治療を受けることになったのです。
そこで招集された専門チームは冷却療法によって体温を33度まで下げる処置を行い、無呼吸によりリスクの高まる脳の後遺症を防ごうとしたのです。
・凍った眠り姫の奇跡
ウィロウちゃんの手を握ることだけ許された両親はウィロウちゃんの回復を祈ります。
そして4日目、ウィロウちゃんの体温を少しずつ上げていく処置が施されたのです。
完全に体温を回復したウィロウちゃんは脳の後遺症を受けることなく元気に成長しています。
生まれてから4週間は泣かなかったウィロウちゃんですが、1カ月もたったころには元気に泣くようになったとベックスさんは言います。
そして15カ月を迎えた現在、ベックスさんとマーティンさんにたくさんの愛情を注がれ、ウィロウちゃんは元気にすくすくと成長しています。
たくさんのチューブにつながれ、ただ回復を祈ることしかできなかったウィロウちゃんと両親ですが、今ではその時の出来事が嘘のように感じられます。
今後もウィロウちゃんは両親の愛情を一身に受けてすくすくと成長していくことでしょう。
赤ちゃんに起こる緊急事態というのは想定外のことが多く、医療知識のない両親にとってはパニックに陥りそうなものです。
ですがこうした奇跡を目の当たりにすると、赤ちゃんの生命力の強さを感じずにはいられません。
Photo by StarMama