世界中では、毎日たくさんの赤ちゃんが元気にこの世に誕生しているのですが、その誰もがスムーズで順調な出産をしているわけではありません。
人体の神秘ともいえる、とても珍しい出産が海外でありました。
・先天性の子宮の奇形を持つ女性に起こった奇跡!
妊娠中のアリソンさんと夫のティムさんは、3番目となる我が子の誕生を待ちわびていました。
アリソンさんはとても元気で、夫婦で新しい家族の一員となる子供の姿をこの目で見ることが出来る超音波検査を楽しみにしていました。
最近の超音波検査の技術は素晴らしいですよね。
くっきりとお腹の中の赤ちゃんを確認でき、どんな顔をしているのかなども見ることが出来ます。
しかし、この時超音波検査のスクリーンには、40年もの経験を持つアリソンさんの主治医でさえも、二度見してしまうほどの驚くべき映像が映し出されていたのです。
実はアリソン自身、とても珍しい子宮の奇形がありました。
先天性のもので、2つの子宮を持っていましたが、すでに2人の子供に恵まれています。
3人目も無事に出産出来るものと思っていたのでしょう。
しかし、この時主治医は、左の子宮とそして右の子宮にも赤ちゃんがいることを確認したのです。
主治医はもちろん、アリソンさんとティムさんもこれには卒倒しかけるほどに驚いたと言います。
・違う子宮に宿った命を助けるために・・
2つの子宮にそれぞれに子供が宿るというケースは、全米でもこれまでに73件というとても珍しいことで、夫婦はこの状況に圧倒されたと言います。
妊娠を続けること、そして出産にも非常に高いリスクがありました。
この2つの命を助けるために、アリソンさんは予定日よりも14週前という早期の出産を勧められました。
2人の命を助けるためには、この方法しかなかったのです。
手術によって生まれてきた双子の赤ちゃんはどちらも体重がわずか900グラム以下と非常に小さく、最初の数週間は集中治療室で過ごすことになりました。
アリソンさんさえも赤ちゃんを抱くことが出来ず、辛い大変な日々を過ごすことになりましたが、赤ちゃんたちの旺盛な食欲と真摯な看護によって双子は順調に成長したそうです。
奇跡的な状況で生まれてきた双子の赤ちゃん、これからもいろんな困難があるかも知れませんが、きっと乗り越えることができるでしょう。
Photo by Bridget Coila