アメリカ、マサチューセッツ州で、双子の赤ちゃんに起こった、奇跡の出来事です。
1995年、妊娠6か月でようやく安定期になったばかりのママを、突然襲ったのは、あまりに早すぎる陣痛でした。
まさかと思いながら緊急搬送された病院で、ついに双子の女の子を出産したのです。
赤ちゃんはかろうじて生きていましたが、稀に見る早産だったため、二人とも体重はわずか900グラム台と、超低体重児。
体の器官も未熟で、命の危険にさらされている状態でした。
二人の赤ちゃんは別々の保育器に入れられ、24時間体制で手厚い看護を受け続けました。
しかし、看護師たちが付きっきりで手当てをしていたにも関わらず、双子の一人、カイリーは危篤状態に。
心拍は低下し、体も冷たくなっていき、体が青ざめていきました。
もうこれ以上どうにも手を尽くすことができません。
カイリーは、ほとんど死にかけている状態で、救う手立てはなかったのです。
あるベテラン看護師が「せめて最後のお別れに」と、カイリーの隣で泣き叫んでいる、双子のブリーレを連れてきました。
カイリーの保育器の中に、そっとブリーレを横たわらせます。
すると、思いも寄らぬ光景が…。
元気なブリーレが泣きやんで、衰弱したカイリーの肩に腕をまわし、そっと抱き寄せたのです。
驚くことに、ブリーレに抱かれたとたん、危篤状態だったカイリーの血圧がすぐに上昇し始めたのです。
冷たくなった体もみるみる温かくなり、心拍も安定しました。
その後、カイリーは順調に回復し、二人とも超未熟児だったにも関わらず、障害が残ることなく、すくすくと成長しました。
そして、今では二人とも20歳の大学生。卒業を目指して、元気にそれぞれの道を歩んでいます。
しかし、20年前の、あの保育器での出来事は、「命の抱擁」として、語り継がれているようです。
双子にとって、お互いの存在は、なにより効果てきめんの一番の薬なんですね。
親子のハグにも、きっと同じような効能があるのかもしれません。
命の奇跡は、最新医療よりも強い、家族の絆に秘められているんですね。
<出典>
http://www.awesomeincidents.com/