結合双生児(けつごうそうせいじ)とは、双子の赤ちゃんの体の一部がくっついたまま生まれてくる状態です。
ベトちゃん・ドクちゃんなどの例が知られていますが、実は結合双生児は、双子5~20万組に対して1組程度の割合で生まれてくると言われていて、世界中で多くの例があります。
このほど、中国で生まれた女の子の結合双生児の赤ちゃん。
悲しいことに、二人は生まれたあと、親に捨てられてしまったのです。
そのため福祉病院に入院していました。
しかし、メディアで報じられて2万元(約26万円)の支援金が集まり、二人の分離手術が行われることになりました。
結合児の分離手術で実績のある、上海の児童医院で手術が行われ、手術の様子はインターネット上で生中継されました。
<かわいい結合双生児の姉妹>
結合双生児はただくっついているだけでなく、一部の内臓や器官を共有しているケースが多く、そもそも生存率が低く、一方が元気だったとしても、もう一方が衰弱していたり、分離することが死を意味する場合も多いのです。
結合したままでも命に関わるし、切り離すのも死のリスクが高く、どちらかが死んでしまったり、重い障害をが残るケースも少なくありません。
<手術前に励ましの声をかけてもらっています>
今回、中国の双子ちゃんは、肝臓と一部の胸骨を共有していました。
大変な手術でしたが、6時間かけて、肝臓や骨の切り離しを行い、縫合され、二人とも命を落とすことなく無事に手術は成功しました。
<小さな体で長時間の手術に耐えています>
<無事に分離手術が成功しました!>
この手術はリアルタイムだけで100万人のユーザーが見ていて、たくさんの励ましや感動のコメントが寄せられたそうです。
同時に、この二人のことを知った人たちから200万元(約2600万円)の寄付金も集まったそうです。
今後の二人のケアや養育の助けとなるといいですね。
障害が原因で親に捨てられてしまう赤ちゃんが、実は世界中にたくさんいます。
日本でも、生まれた子に障害があるとわかって、産院から夜逃げする親がいるくらいです。
今回の二人は、インターネットにより、多くの人から善意が集まり、親に捨てられてしまったにも関わらず手術を受けることができました。
二人が元気に暮らしていけるようになって本当によかったですね。
<出典>
Photo by Donnie Ray Jones