流産という悲しい現実を突きつけられると涙を流さずにはいられませんが、実は胎児が生きていたとしたらより大きな感動に包まれるのではないでしょうか。
・流産したはずが、実は
アイルランドのニューブリッジ在住のミシェルとロス夫妻は3人目の妊娠に喜びを覚えました。
すでに娘と息子がいますが、2人は大家族にあこがれていましたから、3人目の妊娠も心から喜んだのです。
ところが妊娠6週目のある日、ミシェルさんは強い腹痛に襲われ急ぎ病院へ行きました。
出血が確認され、受診した結果、3人目の赤ちゃんは流産だったことが判明したのです。
それでも2人の子供がいるということを励みに、流産を乗り越えようとしました。
ミシェルさんは医師から子宮収縮剤を処方され、流産を促進、子宮内を洗浄して感染症を防ぐ目的で服用することになりました。
ミシェルさんは友人を招いて涙とお酒の1日を過ごし、その後妊娠検査薬を使って子宮内に残っているものがないか調べたのですが結果は陽性、そのためミシェルさんは再受診したのです。
・エコーに写っていたのは
再受診したミシェルさんは念のためエコーを受けることになりました。
ところがそのエコーで胎児のエコーが確認されたのです。
流産したのになぜ、と誰もが思いましたが、実はミシェルさんが妊娠していたのは双子で、流産したのは片方の胎児だったというのです。
この結果は別の医師が診察しても信じられないことでしたが、夫妻は喜びに沸きました。
そして8カ月後、無事に女の子が生まれ、メーガンと名付けられ元気に育っています。
今回のようなケースは非常にまれなことで、お姉ちゃんもお兄ちゃんも可愛がっています。
流産した直後はエコーに写っていなかったメーガンですが、おそらく血液や残余物のために見えなかったのだろうと言います。
メーガンが見つかるまでミシェルさんの体には薬やアルコールが少々入りましたが、それでも健康に生まれてきてくれたことは奇跡と言えるでしょう。
こうした奇跡を目の当たりにするたびに、生命の神秘を感じずにはいられないのではないでしょうか。
Photo by Lindsey Turner