少子高齢化問題は日本のみならず他の国でも起きている問題です。
国を挙げて少子化問題に取り組むのは大変結構な事ですが、それが度が過ぎると国民はどうしたらいいかわからなくなってしまいます。
北朝鮮でも少子化問題を抱えていますが、金正恩氏は「避妊したら懲役3年」を指示した事で話題となっています。
●呆れた少子化対策、これはちょっとひどくない?
スローガンが大好きな正恩氏が、年初に掲げた謎のスローガン「わが国をキノコの国にしよう」も相当ツッコミどころ満載ですが、なんと「避妊と中絶を禁止する」との指示を下したそうです。
北朝鮮の内部情報筋によると、つい最近開かれた保健関係の会議で「避妊と中絶を禁止する、指示に背けば懲役3年の刑に処す」との指示が伝えられたと言います。
北朝鮮の少子化問題には、慢性的な経済難で子育てが難しいことがあり、女性たちの間で出産拒否の傾向が高まっている事も関係しています。
望まない妊娠をした場合は、産婦人科医が個人宅に出向いて行う、ヤミの中絶手術を選択するといいます。
この影響もあって、学費や小遣い稼ぎのため、夏休みや冬休みに入ると、大学の課題そっちのけで中絶手術のバイトに勤しむ医大生達が増えているそうです。
市場ではこれも違法である中国から輸入された妊娠検査薬が、爆発的に売れていて、こうして女性たちが避妊と妊娠、そして出産と中絶を自由に選択することは北朝鮮当局にとっては非常に都合が悪い事です。
北朝鮮では、女性が市場で商売をして家計を支えざるをえない経済構造、という背景もあります。
一方で、タバコを吸いながら児童施設を視察する金正恩氏の写真も公開されています。
この時正恩氏は、完工を控えた児童施設を見て「空の星でも掴んできた気持ち」「ハイカラな児童宮殿にうっとりする」などとポエムのような感想を述べていますが、着眼点を変えない限り少子化問題を解決するのは難しそうです。
子どもを増やしたいなら、せめて女性が安心して子育てができる制度を作るのが先だと思うのですが、根本的な問題を解決しないまま北朝鮮の暴走は続きそうです。
Photo by Steve Johnson






