フィンランドには妊娠してから子どもが6歳の就学前になるまで切れ目のないサポートをするネウボラという子育て支援施設があります。
ネウボラには医師や保険師、助産師などの専門家が揃っているので、フィンランドの女性は妊娠したらまずネウボラを訪れるシステムとなっています。
妊娠中には8回から9回の検診、出産後にも2回検診が行われ、子どもは15回の検診を受けられることから、母子の死亡率が低くなったと言われています。
また、子育ての悩みもネウボラに相談できて、栄養士やセラピスト、ソーシャルワーカーからのサポートを受けることもできるため、子どもへの虐待や教育を受けられないなどの経済的問題が解消されつつあります。
フィンランドは公立であれば大学まで無償で通うことができるので、経済的に困っている家庭でも子どもをしっかりと学校へ通わせることができるのです。
ネウボラの手厚い支援によって、フィンランドでは出生率が高くなってきています。
●日本でも注目されているネウボラのシステム
ネウボラのシステムは多くの国が注目していて、日本でも埼玉県和光市がわこう版ネウボラをスタートさせています。
未婚の母親や高齢出産で悩んでいたり、不妊症の治療に取り組んでいる家庭のサポートをしながら、子どもを抱えて経済的に困っている人や母子の孤立を防ぐためのサポートを展開しています。
子育て世帯包括センターをすることによってフィンランドのネウボラと同じように安心して子どもを産み、育てられるようなシステムを作っています。
Photo by Travis Swan