アメリカ・カンザス州で、赤ちゃんを授かったイアン・マッキンタイアさんと、妻のブリタニさん。
お腹の子は、男女の双子でした。
2人のお姉ちゃんもきょうだいが増えると知って大喜び。
男の子にはメイソン、女の子にはマデリンという名前を考え、生まれてくることを楽しみにしていました。
そんな幸せのさなか、医師から悲しい事実を告げられます。
双子のうち、女の子は順調に成長し900グラムあるけれど、男の子の方は生育が悪くて、たったの200グラム。
男の子が無事に生まれてくる可能性が低く、生まれたとしても、心臓に穴が開いていて、脳にも障害があるというのです。
心臓だけなら手術ができますが、脳の障害があるため手術は不可能とのこと。
つまり生存できないということです。
男の子のメイソンだけ、生き延びることができない。
双子の命がお腹に宿っているのに、一人しか赤ちゃんを家に連れて帰れない。
そう知った、両親は張り裂けそうな、深い悲しみにくれました。
せめて、お腹の子どもたちの様子を見せてくれるよう医師に頼みました。
そして、胎児のエコーを見た時、…両親も医師も驚きました!
なんと、お腹の中で双子のきょうだいは手をつないでいたのです。
マデリンちゃんの大きな手と、メイソンくんの小さな手が、お互いに腕を伸ばして寄り添っています。
双子は、それぞれ別の羊膜に包まれているため、実際に手が密着しているわけではありません。
しかし、元気なマデリンちゃんが、小さなメイソンくんを優しく包んで、守ろうとしているようにも見えます。
絶望の淵で苦しんでいた家族にとって、このエコー写真は、希望をもたらし、心を支えてくれるものとなりました。
母親のブリタニさんは語ります。
「確かにメイソンは、わたしのお腹の中に24時間、存在しています。
でも、本当はわたしがメイソンのすぐ隣に行って、ずっと寄り添って、応援してあげたいんです。
実際にはわたしにはできないけど、お腹の中に一緒に入っているマデリンは、唯一メイソンに寄り添うことができる存在。
わたしの分まで、メイソンを支えてあげてくれていると知って、少し安心できました。
生まれてくる時だって、メイソンは一人じゃないんですよね!」
家族の分まで、きょうだいのマデリンちゃんが手を握り、メイソンくんを励ましてあげているんですね。
現在、マデリンちゃんとメイソンくんは、まだお腹の中にいます。
今後、メイソンくんが元気に生まれてくることができるのか?
…それはまだ誰にもわかりません。
しかし、お腹の中で励ましあった、双子のきょうだいが、二人揃って、元気に誕生してくれるといいですね!
<出典>
HUFFINGTON POST
Photo by Donnie Ray Jones