ある男性が妊娠しました。
男性同士のカップルでしたが、2人の間に、まさかの実子を授かり、愛の結晶となる赤ちゃんを産むことができたそうです。
それってどういうこと!?
実際に起こった、信じられない話です。
●トランジェスターだった「元」女性
29歳になるケイデン・コールマンは一見どこから見てもガッチリとした体格のたくましい男性です。
しかし生まれたときは女性だったのです。
ケイデンはトランジェスターだったのです。
トランジェスターとは、性同一性障害のこと。
持って生まれた性別と自分が希望する性別が違う事に悩む障害です。
昔に比べて、世の中の理解も少しずつ広がってきて、自分らしく生きるための手術なども進歩してきました。
ケイデンは自分でもトランジェスターという自覚があったため、19歳の時に性転換手術を受け男性として生まれ変わりました。
10年間誰にも言わずホルモンを取り続けていました。
性転換手術では外科手術も行い、男性の体に近づいて行っていました。
そんなさなか、ケイデンはボーイフレンドとなるエリアと出会います。
2人は一緒に暮らし始め幸せな生活を送っていましたが、ある時思わぬサプライズがやってきます。
●過去からの贈り物
ケイデンはある時から少し異常とも思えるスピードで太っていきます。
太るにつれてトイレも近くなり、腰痛も出始めていました。
腰の痛みを和らげようと、エリアに腰をマッサージしてもらおうとうつ伏せになった時、お腹の中に何かが存在している事に気づきます。
まさかとは思いながらも冗談半分で妊娠検査薬を使ってみたところ、なんと陽性反応が出ていたのです。
10年以上も男として生活してきたケイデンですから、この結果には大きく動揺します。
性転換手術を受けているのになぜ?と思い返したところ、乳房の切除手術の時に6週間ほどホルモンを中止していた事があり、おそらくこの時に妊娠の可能性があったことが判明します。
しかも、検査の結果では妊娠21週目であり、計算も合います。
ここで2人は素直に子どもを授かった事を喜び結婚を決意しますが、エリアの両親にはケイデンがトランジェスターである事を話していなかったのです。
これをきっかけに今まで事情を話していなかった周囲の人にも打ち明けますが、中には批判もありました。
それでも2人は説明をし、向き合っていったのです。
そして、ついに、ケイデンは帝王切開でアゼリアという女の子を出産します。
2人は赤ちゃんの誕生を喜びました。
●産後うつと苦悩「わたしは母親?父親?この娘は幸せになれるの…?」
しかし、まもなくエイデンは産後うつになってしまうのです。
自分が子どもを産んだという実感もなく、母親にも父親にもなりきれないまま、赤ちゃんとどう接して、向き合っていけばいいかわからなかったのです。
また特殊なカップルのもとに生まれた娘の将来が心配でたまらない日もありました。
しかしエリアは、毎日ケイデンを励まし、支えました。
またエリアの家族も、戸惑いながらも少しずつ育児に協力してくれるようになったのです。
悩んだり奮闘しながら、だんだんと育児は軌道にのり、現在、娘のアゼリアは2歳になりました。
今は家族3人で幸せに暮らしていると言います。
育児はやっぱり大変ですが、娘の笑顔を見れば、どんな苦労も吹き飛んでしまうそうです。
男性であっても女性であっても、妊娠・出産して、育児に奮闘する苦労や喜びは同じなんですね!
<出典>
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Photo by furiousmadgeorge