見知らぬ女性から、病後の我が子に対して「気持ち悪い」と言われたら、こんな冷静な態度が取れるでしょうか。
私たちは、健康な我が子のことでも精いっぱいになりがちですが、懸命に病気と闘っているたくさんの子どもや母親がいることを知っておきたいですね。
●病気の2歳児に対して、女性から「気持ち悪い」と言われた母親のコメントが凄い!
海外であったお話です。
一見ふつうの男の子に見えるジェイミウスですが、服の下にはたくさんの見慣れない器具を付けています。
ある日、ジェイミウスと母親は、お店のレジの長い列に並んでいました。
抱っこをせがんできた我が子を持ち上げたとき、シャツがめくれ上がり、お腹にくっついている2つのストーマ(人工肛門)と、排泄物を溜めるための袋があらわになりました。
後ろに立っていた年上の女性がそれを目撃、彼女は小さな悲鳴と同時に、母親である彼女に対し「子どもにそんなことをされて、許すことがどうしてできるの?」という言葉をかけ、さらに、どうしてそんなものを付けているのかを聞いてきます。
母親は「この子は結腸がきちんと形成したかったので、これが必要だった」と手短に説明したものの、先天性の疾患があることは黙っていました。
するとさらに彼女は「失礼だけど、気持ち悪いからシャツを下してくれる?」と言ってきます。
母親は「何なのよ!」と叫びたいのを我慢して、別の列に並んだといいます。
この母親は、息子の写真をFacebookで公開し、ストーマや造孔術がタブーだと思われがちだけど、アメリカでは50万人の人がこれを付けていること、珍しいことではないことを訴えています。
ストーマは、手術で身体に開けられた排泄口のことで、これがなければ生きていけない人がたくさんいます。
ジェイミウスは生後2週間の時、直腸が破裂し、便を排出できなくなり、体に溜まった毒素や細菌などの感染症で命を落とすところでした。
親として、我が子のお腹に穴をあけるストーマを喜んで装着したわけではありません。
しかし、命を救うために、この方法しか選択肢がなかったのだと、つづっています。
ストーマのおかげで、ジェイミウスは、毎日元気に動き回っていて、園では他の子と変わらない生活をしているそうです。とても活発で、走れるし、泳ぐこともできます。
しかし、実は20回以上の手術や、毎日2回痛みを伴う洗浄処置をがんばってること、いつかストーマを卒業して肛門で排便できるために親子でチューブを使った排便の練習をしていることなどは、説明しないと誰もわからないのです。
体に見慣れない器具がついている子を「かわいそう」「あんなことさせるなんてひどい親」などという人がいます。
思いやりのない言葉は、理解不足からくるものです。
母親の勇気ある訴えをシェアしていきたいですね。
<出典>
Facebook
https://www.facebook.com/dallas.felty.9/media_set?set=a.10150578096107678.481296.824782677&type=3
Photo by Christian Benseler