最近は公園の使用ルールが厳しくなって、室内遊び場や、ゲームセンターを利用している親子も増えてきました。
●ゲーセンにいく親子って?
「小さな子を連れて、ゲームセンターに行くなんて馬鹿げてる」
と多くの人が思うかも知れません。
しかし、塾や習い事で子どもたちのスケジュールが夜遅くまで入っていたり、働くママが増えて、子どもが学校や学童から帰る頃には外が暗くなっていたり、近年公園でボール遊びや音を出す遊びがしにくくなっているという現在。
親子のちょっとしたコミュニケーションや遊び場として、ゲームセンターを利用する親子も増えているのです。
子どもを取り巻く「遊び」の環境が変わってきているともいえるのかもしれません。
ゲームセンターなら、確かに、外が暗い時間でも、音を出しても、雨が降っていても、気軽に利用できるのです。
親子に人気のゲームは、たいこの達人や、アンパンマンやトーマスの乗り物、クレーンゲーム、ダンス、エアーホッケーなど、わいわい言いながら体を動かすタイプがあげられます。
アイカツなどのカードゲームも人気です。
イオンなどで、ママの買い物中に、子どもとパパがゲームコーナーで遊びながら待っているという家庭も多いかもしれません。
●注意すること
正しく利用すれば、楽しい親子のコミュニケーションとなる、ゲームですが、専門家が注意を呼び掛けている点もあります。
まず子どもの年齢ですが、小学校入学前の子は、感受性の基礎ができる時期なので、あまり騒がしくない穏やかなお店を選んだ方がよいでしょう。
激しい光や大きな音は、目や耳の負担となります。そして、チカチカと刺激的な環境に慣れてしまうと、静かな環境が物足りなくなってしまう可能性があります。
そして、長時間滞在することは避けましょう。
また、スロットなどのコインを出すようなゲームも、ギャンブル好きの下地となってしまう可能性があるので、子どもにはおすすめしません。
またいくら親が同伴でも、子どもが寝る2時間前までにした方がよいでしょう。夜遅い時間の利用は、子どもの脳に過重な刺激となり、眠りを妨げてしまいます。
さらに、他の利用客の層を見て、不良が多い、店内が薄暗いなど、健全な雰囲気でないお店は避けるようにしましょう。
もちろんゲームセンター以外でも、ボーリング場や卓球、スポーツ施設など、親子で遊べる場所はたくさんあります。
●親子同伴でゲーセンを利用できる時間が拡大
2016年6月23日から、風営法が改正され、条例が変わりました。
その1つとして、「子どものゲームセンター利用時間の拡大」があげられます。
これまで親が同伴していても15歳未満は18時以降にゲームセンターに入場することはできませんでしたが、今後は、都道府県によって入場可能な時間が延長されるようになったのです。
ただし条例は都道府県によって異なるので、岩手や茨城のように、これまで通り変更がない地域もあります。
必ず確認してから行くようにしましょう。
◆保護者同伴なら16歳未満も22時までOKな都道府県
「北海道」「青森」「秋田」「山形」
「東京」「群馬」「千葉」「新潟」「山梨」
「長野」「静岡」「石川」「福井」「富山」「岐阜」「愛知」「三重」
「滋賀」「京都」「大阪」「兵庫」「奈良」「和歌山」
「岡山」「広島」「島根」「山口」「香川」「高知」「愛媛」
「福岡」「佐賀」「長崎」「大分」「熊本」「宮崎」「鹿児島」
◆保護者同伴なら16歳未満も20時までOKな県
「宮城」「埼玉」「神奈川」「徳島」「沖縄」
◆保護者同伴なら16歳未満も20時までOKな県(18歳未満は22時まで)
「福島」
◆保護者同伴でも16歳未満は18時以降入場不可な県(今まで通り変更なし)
「岩手」「茨城」「栃木」「鳥取」
子どもをとりまく遊びの環境はこれからも変わっていきます。
「子どもにゲームなんて」と言いながら、スマホのゲームをさせたり、長時間のYoutube視聴をさせているなら、ゲーセン遊びも変わらないといえます。
大切なことは、親として、子どもがどう過ごす時間だととらえるか、どんなメリットとリスクがあるか、きちんと意識しておくことではないでしょうか。
Photo by Toshimasa Ishibashi