日本だけでなく、世界でも出生率の低さが目立つ先進国も多くありますが、これには女性の社会進出やさまざまな理由があるかと思うのですが、子供を持つことによる幸福度も関係しているようです。
子供を育てることはとても大変なことですが、それ以上に幸せなこともたくさんあると感じている人もたくさんいますが、そうとは言い切れないと感じる人もたくさんいます。
・子供はいない方が幸せ!?その理由とは・・
2015年の日本の出生率は1.42となっており、これは1人の女性が一生の間に生む子供の数が1.5人よりも少ないという数値ですから、かなり少ないことが分かります。
しかし、ドイツやシンガポールなどでは、日本の出生率よりも低く、先進国での少子化が問題となっています。
そのような中、子供がいることが幸せなのかどうか、といった興味深い調査が行われています。
子供がいる夫婦といない夫婦、それぞれの幸福度合いが調査され、比較された研究結果が発表されています。
この研究では、ヨーロッパと英国圏の先進国22か国が対象となっており、ここに日本は含まれていません。
その結果、22か国中、なんと12か国では子供のいない夫婦の幸福度の方が高くなりました。
特にアメリカではその傾向が大きくなっています。
アメリカでは特に、子供のいる夫婦の幸福度が低いという結果になったのですが、これにはいくつかの理由が考えられます。
子供がいる夫婦に対しての社会システムが充実していないことや、子育ての費用がとても高いことなどが挙げられます。
反対に、ノルウェーやフィンランド、フランスなどでは、家族を支えるための政策が充実しており、これらの国では、子供のいる夫婦の幸せ度も高くなっています。
・子育てと幸福度の関係!日本では・・
日本でも、これと同じような調査がいくつか実施されているものの、調査の内容により結果も異なっています。
2013年の内閣府による調査では、子供のいる若年層の女性は子供のいない女性よりも幸福度が低く、2014年の博報堂の調査では、子供の人数が3人までであれば既婚女性の幸福度が高くなるという結果になっています。
幸福の定義というのは人によってまちまちですし、聞き方によっても結果に大きな差が出るはずです。
しかし、単純に子供がいれば幸せとはならないようで、これは若年層に特に言えることです。
日本でも、子育てに対する理解がもっと深まり社会制度が充実しない限りは、少子化はさらに進む可能性もありそうです。
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