自分ががんに侵され、もう余命いくばくないと知ったとき、子供がいたらどうしようと思うでしょうか。
そんな末期がんを患った女性にふりかかったある運命的な出来事をご紹介します。
・同姓同名の看護師へ
45歳になるトリシア・ソマーズさんは肝臓がんの末期で余命いくばくない状態でした。
そんな時、入院した病院で同姓同名の看護師と出会ったのです。
安らぎさえ感じたというソマーズさんは、自分を大切にしてくれると直感で信じたそうです。
医師から余命いくばくないと宣告されていたソマーズさんは一人残される8歳の息子のことを考えました。
実はソマーズさんはシングルマザーなので自分がいなくなったら息子はたった一人になってしまうのです。
しかし同姓同名の看護師に出会ったとき、彼女は一人残される息子をその看護師に託そうと決めたというのです。
・看護師ソマーズの決断
患者のトリシア・ソマーズさんから死んだあと子供を育ててほしいと言われた看護師のトリシア・ソマーズさん、最初は答えが分からず躊躇しました。
それは看護師のソマーズさんが患者のソマーズさんのことを何も知らなかったからです。
また看護師のソマーズさんは4人の子供を持っており、知らない人の子供を育てた経験もありません。
冷静にふるまおうと、もう少し考えるように伝えた看護師のソマーズさんですが、なぜか心の中ではYesと答えていたというのです。
そこで夫のダイエルさんに相談したところ、女性を助けてあげようと提案されたそうです。
衰弱したソマーズさんが息子を学校に送ることができなくなった後、看護師のソマーズさんは2人を家に迎え入れました。
そして彼女が亡くなるまで家族として過ごし、12月にソマーズさんは息を引き取ったのです。
看護師のソマーズさんは一人残された息子には一人ではないことを知ってほしいということ、家族がいるということを知ってほしいと願っています。
運命的な出来事が起こったとき、それを受け入れるかどうか、その決断が未来さえ変えていくのかもしれません。
Photo by Valentina Yachichurova