最近は、子どもの運動能力の低下が深刻化して、問題視されています。
小さな頃から体を動かす習慣を身につけていないと、基礎体力が低く、持続力も意欲も低い子どもになりやすいと言われていますが、そればかりか、最近では転んでもとっさに手を出すことができず、顔をぶつけてしまう子どもが増えてきているのだそうです。
運動音痴どころか、自分の手足や体の動かしかたがわからないとは、かなりの危機的状況と言えそうですね。
一般的には、その人の運動神経は、神経系が著しく発達するゴールデンエイジという時期に、どんな運動をどれだけするかによって決まってくると言われています。
ゴールデンエイジは9~14歳までですが、その前の5~8歳はプレゴールデンエイジと呼ばれ、これらの時期にどのような運動との関わり方をしたかで、その後の運動能力を左右するそうです。
運動神経は生まれつきのものだが、運動能力は後天的に育てるもの、という言い方もされ、この時期の過ごし方が、その後の人生にも大きく影響しそうだというのは、ある程度信頼できる情報だと思っても良さそうです。
運動が苦手な子、嫌いな子は、どうしても体を動かす機会が少なくなり、運動を通して人とコミュニケーションをはかったり、ルールを覚えたりする手段が減ってしまうため、我慢出来ない子や順番が待てない子、ストレスフルな子になってしまうと言われます。
当然、そのまま大人になれば、さらに運動から遠ざかり、本人のよほどの意識改革がない限り、体を動かすことが苦手になってしまうのは、自然な流れではないでしょうか。
小さいうちは、何でも良いので、楽しく運動に親しむ機会を、できるだけ増やしてあげたいものです。
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