住む地域によって小学生の学力が違うということをご存知の方も多いでしょうし、学力によって入れる小学校を選び、引越しをするという家庭もあるでしょう。
実際に東京23区別に学力と社会経済指標を比較したところ、平均世帯年収トップの千代田区は算数の正答率が70.2%と高く、平均世帯年収が最も低い足立区は60.6%となりました。
(グラフ:日経DUALより)
http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=5107&page=3
算数の平均正答率が最も高かったのは文京区の72.1%で、高学歴人口率も35.6%と高く、平均世帯年収も600万円台となっています。
最も低いのは江戸川区の58.4%で高学歴人口率は17.5%、平均世帯年収は400万円台後半と23区ないでは低いほうです。
では年収が低いと学習塾に行くことも難しく家庭教師をつけることもできないから学力が低くなるのかというとそういうことではありません。
努力をする子、勉強が好きな子は親の年収が低くても学力は高いですし、また親の教育への関心が高い家庭は収入の差に関係なく子供に勉強することを教えます。
ただし、傾向として、学歴と年収は一般的に比例することが多いようです。
大卒以上の高学歴の親は、教育に関心が高く、子どもにも自分と同じような学習環境を与えることが多く、子どもも高学歴になる傾向があります。
また、子ども自身も、周りの友達に生活スタイルが影響されやすいため、クラスに塾通いをしている友達が多ければ、自分も塾に通いたいと感じるし、勉強のできる子が多いクラスでは先生もさらに高度な教育をしやすくなり、結果的にさらに全体の学力があがりやすい側面があると考えられます。
上記のグラフを作成した記事によると、ラインより上にある文京区や中野区は、年収がそれほど高くなくても学力が高い傾向があるようで、そのような地域に住めば、年収がそれほど高くなくても、子どもの教育に適した環境が得られるのではないか、と分析しています。
これは東京23区の比較例ですが、全国的にみて必ずしも高所得だから高学歴になるわけではなく、あくまで傾向がみられるという話になります。
もし子どものライフスタイルが周囲に影響されるなら、スポーツが好きな友達、勉強や本が好きな友達、趣味に没頭できる友達、誰にでも優しい友達など、いろんな子とお友達になって、いい刺激をもらえるといいですね。
<出典>
日経DUAL
http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=5305&fb
Photo by Loren Kerns