昔、狼や犬に育てられた子の話などもありましたが、最近、犬のおっぱいを吸っていた男の子が見つかり、話題になっています。
一体何があったのでしょうか?
●餓死寸前の命をつないだ犬の母乳
南米チリの海辺のアリカという貧困街で、母親のネグレクトにより放置され、餓死寸前だった2歳の男の子が、犬の母乳を吸って、かろうじて生きながらえているところを発見されました。
男の子は出生届なども出されず、裸でやせ細った状態で見つかりました。
警察に保護されて、栄養失調のほか、毛ジラミや皮膚感染症なども見つかり、病院に入院しました。
現在は回復して児童福祉当局で暮らしているそうです。
もし犬の母乳がなかったら、男の子はもっと早くに栄養失調で死亡していただろうと報じられています。
●妊娠中の犬の母乳
この男の子に母乳を与え続けて、命を救ったのは、隣の自動車修理工場で飼われているメス犬のリアナ。
とても優しい犬なのでしょう。同時に、犬から見ても「母乳を与えよう」と感じるほど、男の子は衰弱していたのかもしれません。
妊娠して母乳の分泌があったリアナのお腹に、男の子が顔を埋めるようにして必死で乳首に吸いついている姿を、飼い主の隣人が見つけ、通報しました。
●母親はアルコール依存
男の子の母親はアルコール依存症で、発見当時も男性と酒場で泥酔していました。
育児放棄はあったもの、殴るなどの身体的虐待はなかったことから、母親は罪には問われませんでした。
現在母親は、施設でアルコール依存の治療を受けています。
同時にこの街が抱える激しい貧困問題も浮き彫りになったようです。
子育てに必要な知識やお金や支援がないことは、虐待の増加につながりやすく、経済格差の問題が影響しているともいえるようです。
男の子、お腹いっぱいご飯を食べて、元気に育つといいですね。
<出典>
Techinsight
Youtube
Photo by Peter Shanks