2012年の春、中国のとある公園で、聴覚障害の赤ん坊が、メモと一緒に公園に置き去りにされました。
4年後、母親は驚きの再会を果たすことになります。
●公園に置き去りにされた赤ちゃん
公園で発見された赤ん坊は、箱の中に入れられており、その中には、「お願いです。 この子を救ってあげてください。」と綴られたメモも一緒に残されていました。
このメモには、赤ん坊が聴覚障害を持っていることや、貧困家庭であるために、この子が必要とする養育が、どうしてもできないことなどが説明されていたのです。
●施設でも聴覚障がいで孤立
この赤ん坊は男の子で、児童養護施設に保護されるものの、聴覚障害があるために、乳児期から周囲から孤立することが多かったといいます。
●障がいに理解のある温かい家族との出会い
その後、彼は、遠く離れたアメリカ人女性に引き取られることになります。
長年、里子を引き取ろうと考えていたアメリカ人女性のモリー・サノと、その夫は、2歳になった男の子と2014年10月2日に初めて面談し、すぐに心を通わせ、養子縁組をします。
男の子はベネットと名づけられました。
新しい家庭で愛情たっぷりに育てられたベネット。実は里親である父親も聴覚障害者だったのです。最初は泣くことしか意思表示できないベネットでしたが、少しずつ手話を覚え、お姉ちゃんのミラと仲良しになり、まるで双子のようでした。
●さらに悲しい運命を背負っていた
しかし、間もなくベネットが、アッシャー症候群とであることが分かりました。
それは、聴覚だけでなく、視力が徐々に失われていくことを意味していたのです。
モリーは、視力のあるうちに、生みの母親に合せたいと考え、2016年の1月に中国で再会を果たすことになりました。
●生みの母との奇跡的な再会
生みの母親は、自分が捨てた息子が、望んでいた以上の生活を送っていることを知り、喜びと悲しみが入り混じった表情を終始浮かべていたそうです。
別れ際には、2人の母親が強く抱きしめ合いました。
2人の母親からのたくさんの愛情を注がれているベネットは幸せ者ですね。
大変な難病を抱えていますが、温かい家族に支えられて、これからも乗り越えていけるといいですね。
<出典>
https://www.facebook.com/chinadaily/videos/10153787785756291/
Photo by Jakob Montrasio