信じられないデータが発表されています。
日本小児医学会は、虐待で死んだ可能性のある15歳未満の子どもが、全国で年間におよそ350人にものぼる可能性があると、発表しています。
この数値は、厚労省の集計による2011年から2013年までの集計の3~5倍もの数になっています。
2011年から2013年度の厚生労働省の集計では、虐待で死亡した可能性のある子ども(無理心中も含む)では、年間で69人から99人で推移していました。
この集計は、各都道府県などからの報告をまとめたもので、現実にはもっと多くの子どもが虐待にあっている可能性があるということです。
日本小児医学会では、「医療機関や行政、警察の間での情報交換、共有、さらに検証が不十分ではないか」と指摘しており、「多くの虐待死が見逃されている恐れがある」として、より一層の対応強化を国に対して求めています。
厚生労働省によれば、2014年度、全国の児童相談所が対応した児童虐待の報告事例はおよそ8万8千件となっており、これは過去最多の数です。
また、1990年度の集計開始からこれまで、24年連続して増加しており、初めて8万件を越えたと言います。
ニュースでも目を背けたくなるような親による虐待の事件を見かけることが多々あります。
これを受けた政府は、対策強化のために、児童相談所の体制、権限強化のために、児童福祉法などの改正案を国会に提出しています。
さらに、ベテラン児童福祉司や弁護士の配置を義務付けや、虐待を受けた子どもたちへの自立支援策なども改正案に盛り込んでいます。
虐待という悲劇は、なかなか周囲は分からないこともありますから、対策を強化して、子どもたちを救って欲しいですね。
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