子どもの貧困は6人に1人と言われています。
1日3食の食事を十分に摂ることができず、空腹のまま暮らしている子どもの貧食や、経済的な問題はなくても、親が仕事で忙しく、毎日のように一人っきりで食事をする孤食など、子どもの食事が日本では大きな問題となっています。
そんな子どもたちのための「子ども食堂」が、全国各地で少しずつですが増えています。
「子ども食堂」とは貧困や孤食の子どもたちを支えている食堂のこと。
その多くはたったの300円程度で、栄養満点の食事を子どもたちに提供しています。
親は忙しくて、コンビニで買ったお菓子ばかりを食べている子どもたちを何とかしたいという思いから始まったのが「子ども食堂」なのです。
子ども一人でも入店することが出来て、放課後から夜を独りで過ごす子どもたちの居場所になっています。
十分な栄養をとるだけでなく、楽しい食卓を囲み、大人や友達に悩みを話したり、逆に何も話さなくてもいい、理由もなくふらりと寄っていい場所なのです。
その子ども食堂の一つである、東京都練馬区にある「ねりまこども食堂」をご紹介します。
この店はアナウンサー出身の金子よしえさんが代表を務めており、テレビ番組で、お腹いっぱいにご飯を食べられない子どもたちが、たくさんいることを知ったことがきっかけだったそうです。
2013年にスタートしていた豊島区の「要町あさやけ子ども食堂」を見学して勉強した後、お店をオープンさせました。
「子ども食堂」の運営は寄付でされているそうで、ご飯を炊くガス釜は食堂を経営している人から譲られたもので、野菜なども農園からの余剰野菜や、ご飯や魚なども寄付されたもので作られています。
食堂で調理をするボランティアは、ホームページで募集されたそうで、あっという間に集まったそうです。
ボランティアに慣れた人たちが次々に集まり、準備や後片付けもローテーションを組んで回っています。
18時にオープンする「子ども食堂」は、次第にお客さんが増えていき、賑やかな雰囲気でみんなが食事を楽しんでいます。
ただ単に栄養のある食事が300円で食べられるだけではなくて、濃密な時間が流れているのが「子ども食堂」です。
食べ終わったあとには遊びの時間もあり、心もいっぱいになれる食堂のようです。
●ねりまこども食堂
http://shoku.necopro.jp/
●豊島子どもWAKUWAKUネットワーク
(要町あさやけ子ども食堂・無料学習支援など)
http://www.toshimawakuwaku.com/
●大阪子どもの貧困アクショングループCPAO
(いくのCPAOしょくどうなど)
http://cpao0524.org/wp/
Photo by jordia.sintes