日本で増えているのが見えない貧困と呼ばれる現象です。
見えない貧困により、困っている子供たちが増えているというのはどのような状態なのでしょうか。
・進む剥奪
日本の子どもの内、どのくらいの子どもが相対的貧困の状態にあるかというと、6人に1人と言われています。
今小中学校の1クラスの人数がおよそ35人ですから、クラスの6分の1は貧困にあえいでいると言っていいでしょう。
そのうち見えない貧困にある家庭は4人家族で手取り20万円以下と言われています。
子どもは年齢が上がるにつれお金がかかっていきます。
昔は20万円でもぎりぎり生活できていたとしても、教材費や医療費などで急な出費があるとお金に困った生活になってしまうのです。
その結果、生きることが優先され、人とのつながりや教育の機会、物などが剥奪されている状況と言われています。
・自己肯定できない子供
見えない貧困にある子供たちの中には自己肯定できない子供が増えていると言います。
ある地域の小学校5年生と保護者に、頑張れば報われると思うかと聞いたところ、支援を必要とする子供のおよそ24%がそう思わないと答えました。
そして自分に価値があると思うかという質問に、否定的な答えを示した子供は半数にも上ったのです。
このまま成長すると、生活費のためにアルバイトをする高校生の増加にもつながり、奨学金で大学に進み返済に追われる、進学をあきらめる子供も増える結果につながるでしょう。
今見えない貧困を可視化しようとあらゆる取り組みが行われていますが、進んでいるとはいいがたい状況です。
すべての子供たちが平等に教育を受け、水準以上の生活を送るためにはどうすればいいのでしょうか。
photo by daveynin