妊婦の妖怪、産女(うぶめ)をご存知でしょうか。
これはいろいろな地域で伝えられているもので、死んだ妊婦をそのまま埋葬すると、産女になると言われてるのです。
子どもを無事に出産出来ないまま、妊婦が何らかの理由で死亡した場合には、その女性のお腹を裂いて胎児を取り出し、死んだ母親に赤ちゃんを抱かせたりしてから埋葬しないと未練が残って産女になって現れる、と言い伝えられているのです。
このような言い伝えが、日本の各地にあるくらい、昔からお産は母親にとっては命がけのことなのです。
子どもをお腹に宿した女性は、赤ちゃんを自分で抱きたい、という気持ちがそれだけ強いということで、もしもそれが叶わなかった場合には、死んでから妖怪になると言われているのです。
産女は、日本各地で呼び方が違い、ウンメやウバメトリと呼ばれる妖怪が伝えられている地域もあります。
伝えられている妖怪の話しもさまざまで、人に会うと赤子を抱かせて自分は成仏して消え去ったり、難産で女性が死亡すると不気味な青い光として出現するなどと言われています。
出産は、経験した女性にしか分からない想像を超える痛みがあります。
これを乗り越えてこそ、初めて母親になれるとも言われています。
最近では医療が発達し、日本でも無痛分娩を選ぶ人も増えたり、リスクのある出産も帝王切開などのフォローにより安全に済むことが多いのですが、それでもやはり出産の際には何があるか分かりません。
どんな出産でも母親の赤ちゃんに寄せる思いは強く、昔も今も変わらないはずです。
体を張って耐え、赤ちゃんが無事に出てくるまでは、ママは命がけです。
幸い、昔と違って現在は、そんな命がけの母親をサポートしてくれる人たちもたくさんいますから、安心して命がけの出産に望んで欲しいですね。
<出典>
wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%A3%E5%A5%B3