もともと冷え性という女性は多いのですが、冷え性でない人でも、妊娠中や産後はしっかり温めて冷え対策をしないといけません。
妊娠中なら、ママの手足や首だけでなく、赤ちゃんのいるお腹をしっかり温めてあげましょう。
特に冷え込むこの時期、大きくなってくるお腹をすっぽり温めて、母体と胎児を守ることは重要です。
産後のママは、無理にマタニティウェアを卒業しようとせず、ゆったりと体の中心を温めて、体を回復させましょう。
血流が悪くなるとおっぱいも出にくくなります。
●たかが「冷え」とあなどるなかれ!産前・産後にこんな悪影響が!
◇冷えが【ママの体】に及ぼす影響
・つわりがひどくなる
・お腹が張りやすくなる
・腰痛、便秘になりやすくなる
・血流が悪くなり、体の浮腫みや足がつるなどの症状が出やすくなる
・陣痛で苦痛を感じやすい
・産後の傷や体力回復が遅れる
・母乳が出にくくなる
妊娠中は、つわりや体のむくみなど、ママにとって辛い症状が付きまとう時期です。
妊娠中に体を冷やすことは、それらの体調不良をさらに悪化させるといわれています。
これはホルモンバランスが崩れたり、血流が悪くなる影響だと考えられます。
血流の悪さは、産後の傷や体力の回復にも悪影響なのです。
◇冷えが【出産】に及ぼす影響
・早産になりやすい
・筋肉がこわばり、分娩が長引き、難産になりやすい
・母体の命に関わる常位胎盤早期剥離のリスクが高まる
筋肉は冷えると硬直し、柔軟性がなくなりますが、この影響で分娩がスムーズに進まず、難産になる可能性があるのです。
難産は、母体も赤ちゃんにとって、大きなリスクになることは言うまでもありません。
◇冷えが【お腹の赤ちゃん】に及ぼす影響
・お腹が張って、切迫流産、切迫早産になりやすい
・早産や低体重児になりやすい
・難産や常位胎盤早期剥離による赤ちゃんの生命のリスクが高まる
・赤ちゃんが逆子になりやすい
お腹が冷えて張りやすくなることで、流産や早産だけでなく、恐ろしい常位胎盤早期剥離など、母子ともに命にかかわるリスクが増えます。
逆子になるのは、子宮が冷えることで赤ちゃんが温かい場所を求めて、お腹の中で不自然に回転してしまうからです。
逆子がなおらない場合、帝王切開の出産になるのが一般的です。
●妊娠中に冷えは大敵と心得て
たかが冷えとあなどれません。
命にかかわるような大きな影響が出た後で、後悔しても遅いのです。
温暖なカリフォルニアで、ハリウッドセレブが妊娠中にへそ出しファッションをしていても、日本とはまるで気候が違うことを理解しましょう。
●マタニティウェアは優秀
ださい?どうせすぐに使わなくなる?
「マタニティウェアはなくてもなんとかなる」と言われ、買わない人もいるようですが、やはりなんといっても、妊婦の体を守るために作られた専用ウェアの便利さは比較になりません。
お腹や腰回りをしっかり覆って、動いてもズレにくく、着脱も簡単なように設計されています。
妊娠中は重いお腹を支える役割もあって、皮膚が伸びる妊娠線を予防してくれる効果もあります。
実際、腹巻やデカパンツに抵抗があったけど、おそるおそる履いてみたら「すっごくラクちん!!」と感動したママも多いですよね。
産後しばらくはお腹が大きなままなので、産後2~6か月くらいはマタニティウェアのお世話になる人も多いのです。
産後のママは、無理にマタニティウェアを卒業しようとせず、ゆったりと体の中心を温めて、体を回復させましょう。
産後にも使えるよう授乳用の穴も隠れていたり、ボトムスはウェスト周りを調整できるようになっていて、妊娠初期から産後まで長期間使うことができます。
妊娠初期~産後1年間というと、約1年半。妊娠したら早めに買って、がんがん使うのが賢いお得な方法ですね。
期間限定のアイテムなので、お金をかけたくないという人は、「H&M」や「ユニクロ」などファストファッションのお店で揃えるのもよいでしょう。
おしゃれなマタニティウェアが充実していて、安価に揃えることができるようです。
最近は、デニムのGパンやレギンス、洗練されたワンピース、ブラウスなど、一見しただけだとマタニティウェアに見えないファッションアイテムも充実しています。
子どもを産んで10年経った後も活躍できる優秀なアイテムもたくさんあります。そのつもりで本気の一品を探してみるのもいいですね。
Photo by Oleg Sidorenko