大沢樹生さんと喜多嶋舞さんご夫婦の間で波紋を呼んでいるDNA検査。
父親が自分の子どもと血がつながっているか、確認するケースは今後も増えていくとみられています。
●双子の男の子の父親は、別々の男性だった!
実は、海外でも親子鑑定が増えていて、数年前に双子の兄弟をめぐる事件が報告されています。
トルコのイスタンブールで、以前から妻の浮気を疑っていた男性が、3歳の双子の息子たちをDNA検査したそうです。
その結果、一緒に生まれた双子なのに、一人は男性自身の子ども、もう一人は妻の浮気相手の子どもだということが判明したのです。
DNA鑑定の精度は99.99パーセント。
その後、裁判所で改めて検査した結果も、同じで、検査のミスとは考えられない状態です。
なぜそのようなことが起こったのでしょうか?
●無理やり結婚させられていたママ
実は、男性の妻はずっと交際していた相手がいたのに、家族によって無理やり別の男性と結婚させられていたのです。
しかし、結婚後もこっそりと以前の相手と交際を続けていたようです。
トルコ人の99パーセントはイスラム教。イスラム教において、女性は、親の決めた相手と結婚させられることが多いようです。
イスラム教には見習うべき良い面もたくさんありますが、なかには男尊女卑の傾向が強いルールもあり、8~9歳の女の子が50代の男性に嫁がされ、妊娠、出産をさせられるケースも少なくありません。
浮気は絶対にいけないことですが、この女性の背景を知ると、少し気の毒と感じる人もいるかもしれません。
●「父親が異なる双子」科学的にあり得るの?
アンカラ大学婦人学科のアイタッチ教授によると、女性が同じ生理周期のうちに2回排卵して、短期間のうちに2人の男性と性交すると、このような別々の父親を持つ双子が生まれる可能性があるそうです。
父親が異なる双子を妊娠するということは、犬や猫などではよくあることだそうですが、通常1個しか排卵しない人間は、本当にまれなことです。
●悲しい結末
この結果を知った男性は激怒し、すぐに離婚の裁判を起こしました。
そして、裁判所の再鑑定を経て、夫婦は離婚となりました。
さらに、双子のうち、自分と血のつながった息子だけをひきとり、もう一方の息子は児童施設で暮らすことになったそうです。
「もう一人は母親が引き取れば?」と考えるかもしれません。しかし、性に厳格なイスラム社会で、この母親がどれだけ責められたか想像に難くありません。
母親は、夫の両親と、自分の両親、両方から揃って「殺してやる」と脅迫をうけていて、親族は500メートル以内に接近しないよう禁止例が出されている状態です。
母親は、わが子と引き離され、親族だけでなく、あらゆる方面から責められて一生を過ごすと考えられます。
3歳の双子の兄弟は、明暗の分かれた未来へと引き裂かれました。
科学が進歩して、いろんなことを調べられることができるようになったことはいいことですが、子どもたちが犠牲とならないことを望むばかりです。
<出典>
ABC NEWS