第三子を出産予定のベテランママ、トレイシーさんと、ベテランパパのマイクさん。
上の子どもたちも、みんな揃って赤ちゃんが生まれてくるのを心待ちにしていました。
そして迎えた、出産予定日であるクリスマスイブの日。
陣痛が始まり、経験豊富なママはリラックスして、出産に臨んでいました。
パパも分娩室に立ち会っています。
とてもスムーズにお産が進んでいました。
しかしある時、急に医師たちの表情が険しくなり、現場の雰囲気が一転しました。
付き添うパパは不安になって、ベッドの上のママと医師たちを見くらべます。
突然、けたたましい警報が鳴り響き、スタッフ全員に緊張が走りました。
なにが起こったのか理解できないパパ。
鳴りやまない医療機器のアラーム音は、ママの心臓が停止したことを知らせていたのです。
走ったり怒鳴ったりしながら、あらゆる救命措置を始める医師たち。ママの心肺を蘇生させるために、手を尽くします。
立ち尽くすパパは、無力でした。
しかし、医師たちの必死の処置もむなしく、ママの心拍は戻りません。
「残念ながら、亡くなりました」と、ママの死亡が告げられました。
あっという間の出来事に放心しているパパに、医師はすぐこう続けました。
「お腹に残されている赤ちゃんを救い出すため、これから緊急帝王切開を始めます」と。
死亡したママの胎内では赤ちゃんは生きられません。パパは、手術を承諾するためにうなづきました。
心停止の電子音が鳴ったまま、手術が進められ、ママのお腹は手早く切開されていきます。
パパはママを亡くした事実と向き合いながら、せめて赤ちゃんだけは無事に生まれてくるよう、祈るばかりでした。
ようやく赤ちゃんが取り出され、処置を受けます。
しかし、赤ちゃんはなかなか泣きだしません。
医師が懸命に処置を続けますが、赤ちゃんはぐったりしたままでした。
ついに医師が告げた言葉、それは…
「死産です」
パパは何も聞こえなくなりました。
家族が増えることを心待ちにしていたパパを突然襲ったのは、愛する妻と、待ち望んだ赤ちゃん、両方の死でした。
大切な命を2つも失い、茫然と立ち尽くすパパ。
医師はそっと、パパの腕に死んだ赤ちゃんを抱かせてくれました。
小さな男の子でした。
この子と遊ぶ日を夢見ていたのに…。
赤ちゃんを見つめながら、涙ぐんでいると。
かすかに、赤ちゃんの胸が上下し始めた気がしました。
そして、突然、赤ちゃんが泣き始めたのです。
大きな声で力強く泣いて、まるで「ボクは生きてるよ!」と主張するように。
パパも、医師たちも、驚き、その場は喜びの安堵で包まれました!
それを見届けた医師の一人が、ママの遺体にそっと布をかけてあげようとした時、突然ママの心臓が弱く動きだしました。
赤ちゃんの泣き声を浴びながら。最初はかすかに、不規則に、しかしだんだんとリズムよく…。
そしてついに、一度は死んだママが、目を開けたのです。
その場にいた全員が心から驚き、目をみはりました。
医師が死亡と診断したママと赤ちゃん、二人ともが、生き帰ったのです。
クリスマスイブに起こった、奇跡としかいいようのない出来事でした。
ママと赤ちゃんが生き返ったことは、医学的に説明がつかないそうです。
しかし、一日のうち、絶望の谷底に突き落とされたパパは、その直後、大きな幸せに包まれました。
それから3年がたち、生まれた赤ちゃんはもう3歳になるそうです。
ママも元気で、家族そろって、一度はあきらめかけた幸せな日々を過ごしているそうです。
出産は奇跡の連続といわれますが、医師にも説明できない、こんなにハッキリとした奇跡が2つも重なるなんて、驚きです。
赤ちゃんとママの絆の強さに改めて感動させられます。
家族にとって、奇跡のクリスマスイブとして一生忘れられない日になるでしょう。
今年のクリスマスも、世界中で素敵な奇跡が起こるといいですね。
<出典>
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