子育てに関する方針は各家庭により違いもありますが、赤ちゃんが安全に暮らせる環境作りは特に重要です。
どんなに注意していても防ぎきれない、乳幼児突然死症候群に関しては多くのお母さんたちが不安に思い頭を悩ませている事かもしれません。
●フィンランドの乳幼児死亡率が世界一低い理由とは?
フィンランドは乳幼児の死亡率が世界一少ない国だと言われています。
その理由は赤ちゃんをダンボール箱で育てているからだと言います。
一体何故ダンボールが乳幼児の死亡率を低くするのでしょうか?
フィンランドでは75年前から政府が妊婦に「段ボール箱」を贈っています。
この箱の中には衣服やシーツ、玩具などが入っており、さらに箱自体を赤ん坊のベッドとして使うこともできるという、まさに妊婦用のスターターキットのような箱なのですが、これがフィンランドの乳児死亡率を世界で1番低くしている要因だ、と主張する人もいる程に信頼されているものでもあります。
政府から妊婦への贈り物であるこの箱は、1930年代から続いているもので、どのような生まれの妊婦にも贈られます。
さらに、妊婦は箱を受け取るか現金140ユーロ(約1万8000円)を受け取るかを選ぶことも可能なのですが、95%もの妊婦が箱を受け取ることを選ぶそうです。
箱の伝統は1938年から始まり、当初は低所得の家庭にのみ与えられるものでした。
箱には妊婦が乳児の世話をする際に必要なものがびっしりと詰まっており、これがきっかけで医者や看護婦のところへ妊婦が自ら診察に向かう、ということにもつながったようです。
1930年代のフィンランドは貧しい福祉国家で、その頃は1000人中65人もの赤ん坊が死亡していたのですが、この乳児死亡率はその後数十年の間に急速に改善されています。
かつては親と赤ん坊は同じベッドで寝ていましたが、これはやめた方がよいと考えられており、箱をベッドとして提供することが、赤ん坊と親を別々に眠らせるということにつながってくれるという目的もあります。
母乳で子どもを育てさせるために、箱の中にはほ乳瓶や粉ミルクは入っておらず、箱を配る事の1つの目標でもある、母乳で乳児を育てさせることは現在達成されているそうです。
このようにフィンランドでは、箱が平等と子どもの大切さを表すシンボルになっているのです。
●国内にもダンボール子育てを実践されている方がいますよ
https://www.facebook.com/santasanta.gift/
Photo by shira gal