子どもの看病に追われると、ママはヘトヘトになってしまいます。
それが、生後1か月の赤ちゃんが緊急入院だったりしたら、想像しただけで大変そうです。
自分の寝食を忘れて、数日間家を離れて走り回り、不安でげっそりしながら、具合の悪い赤ちゃんをあやし、治療を受けさせる…。
ふらふらになって、ようやく自宅に帰ろうと言うとき。
もし高額な罰金を請求されたら…?
こんな辛い体験は、日本でもあり得るけど、オーストラリアでも、そんな経験をしたママがいました。
しかし、彼女の身には珍しいことが起こり、話題になっています。
とあるママの、生後9週間になる息子が熱を出し、緊急入院する事になりました。
具合の悪い赤ちゃんを慌てて病院に連れていき、そのまま、数日間息子に付きっきりで看病しました。
ようやく退院の許可が下り、息子と一緒に車に戻ると、ワイパーのところに駐車違反のチケットが挟まっているのを目にします。
やむを得ない事情があったとはいえ、駐車違反を取り締まる警察はそんな事情も知らないため無理もないのですが、身も心もげっそりと疲労したママにとって、これ以上ないひどい仕打ちです。
うんざりした彼女が封を開けると、駐車違反のチケットとメッセージが書かれたピンクの付箋が貼ってありました。
メッセージ:
「あなたの車に駐車違反のチケットがついてるのを見つけました。
あなたは病院に行って、治療代もかかっているでしょう。
だから、わたしが代わりに罰金を払っておくわね。
よくなるといいわね!」
その付箋にメッセージを残したのは、ローラという名前の女性ですが、女性とは面識もありません。
メッセージには、見ず知らずのローラさんが自分に代わり駐車違反のチケット代を支払ってくれた事、さらに心遣いのメッセージも添えられていたそうです。
張り詰めていた女性の心は、このチケットに添えられていたメッセージに救われます。
その後女性はFacebookの育児コミュニティ「Canberra Mums」に、メモ書きの写真と感謝の気持ちを投稿しています。
「ローラさんがこの投稿に気付いてくれたら良いのだけど…。私がどれほど彼女の手助けに感謝しているかを伝えたいと思っています。本当にありがとうございました。」
おそらくローラさんは、息子を抱え必死になっている女性の姿をどこかで見ていたのでしょう。
全く無関係の他人がいくら困っているからといっても、なかなかできる事ではありません。
世知辛いことも多いですが、この出来事を知ると、世の中も捨てたものじゃない、こんな気持ちになりますね。
<出典>
Facebook「Canberra Mums」
Photo by Valentina Yachichurova