ロイター通信によると、台湾の台中市で、赤ちゃんを抱いた母親の化石が見つかったそうです。
今から4800年前、新石器時代の化石で、同じ遺跡からは、子ども5人を含む、合計48人の骨の化石が見つかりました。
集団で共同生活をしていたようです。
母親は、左腕に赤ちゃんの頭をのせるようにして抱っこして、わが子を慈しむかのように顔を見下ろしています。
母親の身長は160センチ。赤ちゃんは50センチ。新生児のようです。
どんな理由で亡くなったのかわかりませんが、その姿は最期の瞬間までわが子を愛おしく抱いていたようです。
この母子の化石は1年かけて丁寧に発掘されました。
発見されたとき、博物館の職員や考古学者、発掘スタッフら全員が衝撃を受けたとコメントしています。
今回の発見は、台湾で最古の人類の活動痕跡となりました。
新石器時代というと縄文時代の後期。
母親たちは、石の包丁で肉や野菜を切って料理したり、赤ちゃんのお世話をしていたのでしょうね。
4800年も経て変わらない母の愛が伝わる化石、なんだか感慨深いですね。
<出典>ロイター
Photo by Takuma Kimura