愛する我が子を殺した犯人が目の前にいたら…?
誰でも殺してやりたいほどの憎しみで耐えられないはずです。
しかし、アメリカで起きた殺人事件の法廷の中で、目の前に娘を殺した犯人が現れた時、その母親のとった行動が凄過ぎるとニュースになっています。
殺してやりたいほど憎い、そんな犯人と再開した時、娘を殺された母親は犯人に対してどんな行動をとったのでしょうか?
●実際にあった!娘が殺された母親の感動の物語
事件は2012年、アメリカフロリダ州のスクールバスの中で起きました。
義理の父親が所有しているピストルを勝手に持ちだして、スクールバスの中で友達に見せびらかせていたのは、Jordyn Howeという少年です。
その時、アクシデントが発生、スクールバスに同乗していた13歳のLourdesという少女の首にピストルが命中してしまったのです。
その少女は、亡くなってしまいます。
娘を突然失ってしまう母親の気持ちはどんなものでしょう。
殺意がないと言っても、その少年のことを憎み、同じように殺してやりたいと思ったはずです。
●犯人との再会
その後、娘を失った母親と、加害者である少年は、法廷の中で向き合う事になります。
娘を殺した犯人が目の前にいるのです。
殴りかかったり罵倒したり、というシーンになってもおかしくはありません。
しかし、ここで母親は、娘を殺した犯人に対して、裁判所にいたみんなを驚かせる行動をとったのです。
その母親は、犯人をしっかりと抱きしめたのです。
彼の罪を許し、そして刑を軽くするようにと裁判官にお願いをしたのです。
本来であれば重刑は免れない程の事件ですが、この母親の行動によって、1年間少年院で過ごすだけで済んだのです。
少年院から出来てきたJordyn Howeはこの母親とともに、学校を訪問して、ピストルの危険性について話をする活動を始めたのです。
憎しみからは憎しみから生まれませんが、この母親は、ただの「被害者」「加害者」という考え方ではなく、同じ悲劇に巻き込まれた子ども同士であると彼を許し、さらにこのような悲劇が起こらないようにと活動をしています。
なかなかできることではありません。
<出典>CBS Miami
http://miami.cbslocal.com/2014/06/10/teen-takes-plea-deal-in-deadly-school-bus-shooting/
Photo by Bill & Vicki T