赤ちゃんが初めて迎える初節句は親や祖父母にとっても特別なものです。
しかしなぜ初節句が特別な日になるのでしょうか、その理由を考えてみましょう。
●初節句の本当の意味
初節句は赤ちゃんが無事に成長するよう願い、厄除けを行うための行事です。
お雛様を飾る家庭も多いと思いますが、お雛様は赤ちゃんに降りかかる厄災を代わりに受けるものと考えればいいでしょう。
このひな祭りは平安時代から始まったもので、江戸時代に祝日として導入され、一般の人もお祝いするようになりました。
昔は赤ちゃんの生存率がずっと低く、また病気は物の怪(もののけ=生霊や悪霊などのたたり)が原因とされていた時代ですから、厄を除け、赤ちゃんが健やかに成長するよう願っているのです。
●ひな祭りは年齢を問わない
ひな祭りというと小さい女の子は未婚女性のためのお祭りと考えられていますが、もともとは何歳になっても女性のお祭りとして行われてきたものです。
雛人形を飾るのはひな祭りの10日くらい前で、ひな祭りが終わり次第早めに片づけるのが習わしです。
また先祖代々受け継いできた雛人形を飾る家も多いですが、本来雛人形は厄を一身に請け負うものですから厄の付いた雛人形を赤ちゃんに引き継ぐのは好ましくありません。
また初節句に合わせてお祝いをもらうことがありますが、お祝いをもらうのは初節句だけです。
お祝いをもらったら内祝いをもらったお祝いの3分の1程度の金額でお返しするといいでしょう。
雛人形の買い方も、昔は徐々にそろえていくのがいいといわれていましたが、現在は三段飾りや親王飾りなどそろったものが販売されていますのでご自宅のスタイルに合わせて選んでみるといいでしょう。
Photo by David Amsler