昔話でも知られ、最近はテレビCMでも話題となっている桃太郎ですが、桃太郎の本当のお話をご存知ですか?
まず桃太郎が生まれたのは、本当は桃の中からではないという説もあります。川から流れてきた桃を食べて若返ったおじいさんとおばあさんの間に生まれたのです。
さらに桃太郎のモデルも吉備津彦命(きびつひこのみこと)ではないかという説もあります。
これは大和政権より派遣された、天皇の息子である吉備津彦命が、現在の岡山県にあたる吉備国を侵略、さらに製鉄の製法を盗み出したことで、朝廷からご褒美をもらったことが物語の由来と言われています。
確かに桃太郎は鉄でできた金棒=鉄を持った鬼を退治し、最後は金銀財宝をもらって家に帰っていますから、吉備国を侵略し、製鉄製法を盗んだ、最後はご褒美をもらったというところが共通しているように思えます。
さらに桃太郎は地方によりさまざまな説があり、たとえば桃を拾って棚の中に取って置いたら赤ちゃんになった、赤ちゃんは男のではなく女の子だったけれど鬼にさらわれる心配があったため男の子の名前である桃太郎を名付けたという話があります。
さらに家来についても様々な説があり、桃太郎というと犬、猿、キジが定番ですが、地方によって臼と針と馬の糞とされているのです。
臼と聞くとまるでさるかに合戦のようですが、桃太郎の話として伝わっています。
ほかにも赤い箱と白い箱のうち赤い箱を拾うと赤ちゃんが入っていた、緑の桃と赤い桃が川を流れてきて赤い桃を呼び寄せると赤い桃がやってきたという話もあります。
現在の話になったのは明治20年のことですから、それまではいろいろな桃太郎が楽しめたということです。
ポピュラーな昔話も、そのルーツは諸説あって、深いですね。
Photo by いらすとや