男女の脳には医学的に違いがあるといわれています。
乳幼児の頃から、その違いがはっきり現われているようです。
●男の子は「競争」女の子は「共感」
アメリカのデボラ・タネン教授は、コミュニケーションを研究する言語学者です。
彼女は研究のなかで、幼児の遊び方を観察しました。
すると、同じ人形遊びであっても、男の子は「自分が強い」「こっちが速い」など、「比較・競争」する遊び方をするのに対し、女の子は「同じ洋服だね」「一緒にねんね」など、「共感」する遊び方をしているという差があったのです。
確かに大人になって社会に出てからも、この傾向は続きます。
男性は、強弱の上下関係の中で人間関係を築き、どちらか年上とか、どちらの立場が上とかいうことを重視する「縦社会」で生きています。
一方、女性は、年齢が違ってもみんな友達、というような「横社会」で生きています。先輩後輩などの立場はありますが、男性よりはゆるい上下関係なのです。
●男性は「システム化傾向」女性は「共感志向」
男の子は、物の仕組みを論理的に分析したり、問題をどう解決するか、結論を重視します。
女の子は、好きか嫌いか、どのくらい悩んでいるか、どうしたいのか、など過程を重視します。
そのため、ママがパパに育児の悩みがどれだけ大変は話しても、全然共感してくれずに「○○に聞いてみたら?」とそっけなく答えられてしまったり、逆にパパがママに質問しても「大変だったのよ」と結論のわかりにくい回答が返ってくるなど、男女で食い違いができてしまうんですね。
これは子どもも同じで、女性であるママは、男の子の考えていることが意味不明で宇宙人のようだと感じることが多いようですが、そもそも、感じ方がママとは違うのですね。
水たまりに足を入れた時の水面の動きを見てみたい男の子と、ママとお揃いのレインコートを着てウキウキしている女の子。
男女で行動に違いがあるのは、当たり前のことなんですね。
Photo by Anthony J