海外には精子バンクがあり、たとえばパートナーはいないけれど子どもが欲しい女性、パートナーが不妊症だけど子どもが諦められない夫婦などが、精子バンクを利用して赤ちゃんを授かるという方法があります。
オーストラリアに住むアミナ・ハートさんはロンドン出身の45歳ですが、不妊治療で精子ドナー(提供者)を探し、妊娠、出産し、シングルマザーとなりました。
通常、精子の提供者と、子供が会うことはありません。
しかし、アミナさんは、出産後に、その精子を提供してくれた男性と巡り合って恋に落ち、結婚したことで話題となっています。
●他人の精子で妊娠、未婚の母に
アミナさんは以前2回出産した経験があるのですが、2人とも重い遺伝子疾患によって亡くなってしまいました。
その後、離婚を経験したものの、42歳になってから母親願望が再び芽生え始め、不妊治療目的で精子ドナーを探すことにしたのです。
そして無事に精子の提供を受けて妊娠、2012年8月、娘レイラちゃんを出産し、シングルマザーとしての第一歩を踏み出しました。
●精子の提供者に会いたい
しかしアミナさん自身父親を知らずに育った経験があり、レイラちゃんに父親を知らないで育つ経験をしないでほしい、父親と何らかの形でかかわりを持てる人生を歩んでほしいと考え、クリニック協力のもと、精子ドナーを探し出したのです。
●自分にそっくりな娘に一目ぼれ
精子ドナーのスコットさんはメルボルンで出会うことに成功。しかもその後2人は恋に落ち、2015年12月大勢の参列者に祝福されながら結婚したのです。
スコットさん自身は、過去に2回結婚したことがあり、4人の子どもの父親ですし、法律では精子ドナーとその子どもが会うことは18歳になるまで禁止されています。
しかし、スコットさんは送られてきたレイラちゃんの写真が、あまりに自分や子どもたちにそっくりだということから会いたくなったのだそうです。
●やがて惹かれあい、本当の「父親」に
娘レイラちゃんを一目見た瞬間から、スコットさんは、たまらない愛情を感じたそうです。
最初は2人ともただ緊張するばかりで、まさか恋に落ちて結婚するなど思ってもいなかったそうです。しかし、何度も会っているうちに次第に惹かれあっていったそうです。
そして、二人が結婚したことで、レイラちゃんとスコットさんは、遺伝子だけでなく、戸籍も、実生活でも、本当のパパと娘になれたのです。
●映画化が決定!
このように奇跡のカップルが生まれ、結婚に至ったということは話題となりました。
そしてスコットさん、アミナさん、レイラちゃん家族の話は本になって出版され、今後映画化されるということです。
映画化された3人のストーリーも、美しく偶然の出会いと恋に落ちていく様子を楽しむことができるでしょう。
<出典>
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=6hY13FHqK3Y
Photo by Valentina Yachichurova