あなたは年間1500万人の少女たちが、18歳になる前に結婚させられることをご存知でしょうか。
現在問題となっている、この「児童婚」はインターネット上のニュースにも取り上げられることが多く、国際的な社会問題となっています。
児童婚の問題は少女たちの権利を侵害されること、勉学や人格形成のための貴重な子ども時代が奪われること、そして婚姻によって自然と発生する妊娠や出産が、体の未熟な少女たちの身に降りかかることで、死亡リスクが高まることも問題となっているのです。
そしてこの問題は、児童虐待や性的暴力や家庭内暴力、過酷な家事労働、搾取被害などにもつながる可能性があります。
ユニセフは、児童婚を終わらせるためのキャンペーンを進めるために、一本の動画を公開しました。
この動画では結婚式場の準備をするところから始まり、花嫁のヘアメイクをする様子も映し出されています。
花婿は自身の衣装に着替え、花嫁はウェディングドレスを着せられ、ウェディングベールを降ろされます。
そして教会に足を踏み入れ、参列者に見送られながら歩を進める花嫁のベールが挙げられたとき、花嫁に笑顔はありませんでした。
この動画は18歳に満たない少女が結婚することに対しての警鐘です。
実際に世界では、わずか9歳で結婚させられた、相手の男性は70歳だった、などということも報道されています。
さらに結婚を拒否したことで殺されてしまった少女のニュースも頻繁に流れています。
10代の未熟な体で妊娠すると、出産で亡くなる子も多く、妊産婦死亡率が異常に高くなります。
(日本では10代で妊娠した場合、出産は帝王切開)
しかしこれはまだほんの一部であり、世界中ではまだまだたくさんの児童婚が起こっているのです。
児童婚の理由は、一族の繁栄のため、結婚仕度金をもらって借金を返済するため、病気の家族を養うためなど様々です。
日本でも平安時代や江戸時代などはるか昔は女性は14~16歳くらいでお嫁に行くのが当たり前とされていました。
20歳を過ぎたら行き遅れと言われていた時代ですが、現代社会は女性の人権保護など様々な観点から女性は16歳以上でなければ、未成年者は親権者の許可なしには結婚することができません。
世界中で起こっている児童婚について、どう考えるかはあなた次第です。
<出典>YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=wfbi3CxE3Lw
Photo by Mike and Kelly Schellhouse