最近のテレビ番組ではほとんど見られなくなった心霊ものの番組ですが、どうせやらせだ、つくりものだ、と言いながらも興味はそそられるものです。
フジテレビで最近放送された、南米の妖怪『ポンベロ』が、また日本の妖怪とは違って、とても興味深い怪しいものだったのです。
●女性を妊娠させるという南米の妖怪『ポンベロ』って・・
ポンベロとは、パラグアイの原住民族・グアラニー族のグアラニー神話の中に出てくる妖怪で、とても有名なのだそうです。
グアラニー語で夜の男という意味があるポンベロは、見た目は人間ですが、醜く背が低いのが特徴で、小太りで浅黒い肌、さらに、毛むくじゃらの分厚い手をしていると言います。
聞いただけでもぞっとする容姿です。
この気味悪いポンペロは、夜になるといだずらをしながら、さまよい歩くといいます。
そんな彼にも特殊な能力があり、簡単に化けたり消えたりしたり、手で触った相手に悪寒を感じさせたり、人間の口笛や動物の叫ぶ声などの真似をするといいます。
また、ポンペロの大きな特徴として、女好きが挙げられます。
夏の夜、外で寝ている女性を起こそうとしたり、時には眠っている間に襲いかかり、妊娠させてしまうそうなのです。
妊娠した女性は、ポンペロそっくりの子どもを出産するといいます。
決して出会いたくない相手ですが、いいこともあるそうです。
その家の動物や荷馬車など、いろいろなものを守ってくれるそうで、たばこやハチミツなどのプレゼントを家の後ろにおいておくという、優しい一面もあるのだそうです。
ポンベロを忌み嫌わないで、好意を示すことで、家を守ってくれて、果物などのお返しを置いてくれるのといいます。
●『ポンベロ』の子を出産した女性
フジテレビでの放送回では、南米の26歳の既婚女性がポンペロに襲われ妊娠したというものです。
この女性は、ある日から、四六時中何者かの視線を感じるようになり、夜中に金縛りにあったのが最後、視線は消えたそうです。
しかしその直後からお腹が大きくなり、妊娠、出産となったのです。
夫は当初、妻の浮気を疑いましたが、生まれた子はたった25センチの大きさしかなく、さらに頭にツノのような突起があったため、ポンベロの子だと誰もが納得したそうです。
その子は産後すぐになくなってしまいましたが、今でも、毎日欠かさずに夫婦でその子どものお墓に祈りをささげているそうです。
とても信じがたいお話ですが、怖くて、せつないですね。
Photo by Ramon Peco