「笹の葉、さ~らさら」と歌われるように、笹に飾りや短冊をつけて祝う、七夕の行事。
子どもによってはクリスマスと混同して、電飾がついてないことを心配したり、「またサンタさんが来るの?」と目を輝かせたりしますね。
短冊を書くとき、「どうしてお願い事を書くの?」と聞かれることもあるかもしれません。
七夕の由来について、すぐに説明できるか自信がないですね。
●織姫(おりひめ)と彦星(ひこぼし)
幼いころに一度は聞いたことがあるように、七夕は織姫と彦星の伝説がもとになっています。
織姫はとても美しいはた(織り布)を織る娘でした。
神様は、牛の世話をする真面目な働きものの青年、彦星を引き合わせてあげました。
2人はすぐに仲良くなり、結婚しましたが、一緒にいると、遊んでばかりで仕事をしなくなってしまいました。
これに怒った神様は、2人を引き離しました。織姫と彦星は、天の川の岸の両端に引き裂かれ、1年に1回、7月7日の夜にしか会えないことになりました。
以来、2人はこの日を楽しみに、仕事をがんばるようになりました。
●どうして笹に短冊を飾るの?
七夕のルーツは中国で、元は五色の糸を星にお供えする習慣でした。
これが奈良時代に日本に伝わり、書道の上択を願って、短冊に書いた和歌を飾るようになり、江戸時代には現在のように、庶民が願い事をつりさげるようになっていったようです。
笹や竹は、害虫を除け、繁殖力が強く、勢いよく茂り、邪気を払う神聖な植物とされていました。そのため七夕には笹が用いられるようです。
●世界中で七夕は語り継がれている
日本だけでなく、フィンランドやギリシャ、中国にも七夕の伝説があります。
愛しあう者同士が、天の川をはさんで、、年に1度だけ会うことが許されるというシチュエーションは同じですが、恋人同士や親子など、国によって、登場人物が異なります。
お子さんの年齢によって、わかる程度に話してあげるといいですね。
四季折々の行事の意味を知ることで、子どもの柔軟な心は、夜空にロマンを想像し、豊かな感性が育まれることでしょう。
Photo by Justin Wise