児童婚というのは18歳未満で結婚、あるいはそれ相当の状態にある結婚のことを言います。
これは子どもの権利を侵すこととなりますし、子どもの成長や発達にもいい影響を与えません。
●少女が結婚すると、デメリットばかり
しかも女性は体が成熟していませんから、性交による怪我や感染症、妊娠や出産の死亡リスクは高まりますし、暴力や虐待、搾取といった被害に遭うことも多いのです。
もし学校に通っている状態なら、中退しなければならないこともあります。
児童婚は女性ばかりではなく男性側が18歳未満の場合もそう呼びますが、女性が18歳未満であるケースが非常に多いのです。
●生後11か月で結婚させられる女の子
たとえば生後11カ月で9歳の男の子のもとに嫁いだ少女がいます。
これは少女が済む地域の伝統だと言いますが、非常に問題が多く、家事や炊事洗濯をするために学校を辞めるケースが多いのです。
たとえ妊娠しても死産に至るケースは多いですし、低体重児として生まれると長生きできないというデータも残っています。
若くして出産した少女は健康問題が起こり長年苦しむことになるのです。
●7億人以上の女性が児童婚
現在、7億人以上の女性が児童婚を経験していると言われ、2億5000万人ほどは15歳未満で結婚しています。
特に多いのは南アジアが42%と半数近くを締め、26%は東アジアおよび太平洋地域、そして17%はアフリカとなっているのです。
児童婚の数は減っているものの、急激に減るという事とはありませんし、アフリカは人口が急激に増えているため児童婚の子どもの数は2050年までには今のおよそ3倍になるだろうと言われています。
児童婚は経済的要因や地域の伝統、構造的要因や未婚で妊娠するリスク回避などが原因と言われていますが、貧困の連鎖を断ち切る一つの手立てとして、女性の社会進出の手助けとして、児童婚の根絶が今叫ばれているのです。
教育を受け、自身が持つ権利を守られてきた女性は大人になってから自分が生んだ子どもに対していい環境を与え、栄養を手季節に与え、ケアすることができると言われており、ここにも児童婚の少女との差が生まれてしまうのです。
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