「お母さんは、もし私が生まれていなかったら、どんな生活を送っていたのだろう?」
少なくても自分を育てるために、苦労せずに済んだのではないか?もっと別の幸せがあったのではないか?
…子どもの立場からみたとき、そう感じている人も多いです。
特に家庭不和だったり、母親が辛い思いをしながら自分たちを育てているのを見ていると、自分がいないほうが良いのではないかと思ってしまう子どもも多いのです。
●もし子どもを産んでいなかったら、どんな人生だった…?
実際、海外でお母さん達に「子どもが生まれていなかったらやってみたかったこと」を聞いたインタビューがありました。
彼女たちはそれぞれ、自分が小さい頃から描いていた夢を語ります。
そのほとんどが、今では想像できないような仕事や生活を夢見ていたのです。
「世界中を旅したかった」
「オリンピックに出たかった、今頃は国の代表選手になっている予定だった」
「会計士になりたかった」
「自分のサロンを持つのが夢だった」
中には、こんな回答もありました。
「大学に行きたかった」
「歯科医か、それに近い職業につきたかった」
「子どもを産む前はダンサーだった。子どもが生まれてなかったら、今でも続けていたと思う」
そして涙ながらにこんな風に語る女性もいました。
「今でも、これから学校へ行って教員免許をとろうかと真剣に考えることがあるの」
「わたしは若くして母になったけど、同年代の友達はみんな大学へ行って、やりたい勉強やパーティで楽しそうだった。
でも自分は出産して、子どもの将来と家計を支えることを第一に考えなきゃいけなくて…」
出産や子育てによって、夢を中断された女性が多いことがうかがえます。
●夢のために「お母さん」をやめられる?
更にインタビューは続きます。
「では、その夢をかなえるために、『お母さん』をやめることはできますか?」と。
女性たちは、驚いた顔をして、やがて確信に満ちた表情で、それぞれこう答えました。
「もし、どんな夢がかなうとしても。
絶対に娘とは交換しない。
わたしはあの子を愛してるし、とても大事な存在だから」
ゆっくりと首をふります。
別の女性は
「もし時間をさかのぼって、オリンピックに出られる未来と、母親になる未来を選ぶとしたら、迷わず母親になることを選ぶわ」
きっぱりと答えます。
「いいえ、どんな夢にも代えられない。息子こそがわたしの夢だから」
「子どもをもったことを後悔したことなんてないわ」
「母親になることは、わたしが望んだことよ。
子どもの顔を見たら、どんな疲れも吹き飛ぶの」
「家族無しで今のわたしはあり得ない。
わが子がいなかったら、現在の幸せあふれる時間はなかった」
「もし家族を救うために自分が消えるなら、喜んでこの身を差し出すわ。
わたしの心の空白を埋めてくれるのは、子どもたちなんだから」
●お母さんにとっては子どもが人生
このインタビューを別室で見ていた子どもたちが、最後に現れ、それぞれのお母さんたちにギュッと抱きつきます。
お母さんの中に、そんな可能性や、意志があったなんて。
一緒に生活していても知らない面があるのですね。
日々生活していると、ちょっとした意見の食い違いから親と口論になったり、考え方の違いから嫌いになってしまったりすることもあります。
ひどい場合には絶縁状態になってしまう事もあります。
しかし、母親は子を生むためにひどい痛みや辛さにも耐え、そして育てていく辛さの中からでも喜びを感じるものです。
自分がしたことで赤ちゃんが笑ってくれたらお母さんはとても幸せを感じます。
子どもの笑顔は、自分の果たしたかった夢よりも大切で素敵なものなのです。
近年は自分で生んだ子どもを虐待や放置で死なせてしまう悲しい事件も増えています。
しかし、ほとんどの母親は、自分の夢ややりたいことよりも、子どもを愛し、そして夢よりも大切な存在なのです。
自分自身が母親だという人も、もしお母さんが存命でいるなら、ぜひ、「自分も母になったからこそわかる感謝の気持ち」を改めて伝えたいものです。
母の日や自分の誕生日、お母さんの誕生日などの記念日に感謝の気持ちを伝えたことはありますか。
お母さんは感謝の言葉などいらないと思っている人も多いですが、それでも感謝の気持ちを伝えられるのは嬉しいものです。
もし機会があったらぜひ感謝の気持ちを伝えてみてください。
<出典>
https://youtu.be/xTmtU2kLJZc
Photo by Ayurvedic India