ある日突然、父親がいなくなってしまったらどうなるでしょう。
子どもにとってこれ以上辛いことはなく、突如して去っていた父親に対する自分の気持ちを整理するのはとても難しいことでしょう。
残される子どもや家族のことを顧みず、家族を捨てていった父親に対して、しっかりと向き合うことができるでしょうか。父親に捨てられた娘が、父親宛てに書いた手紙が感動的です。
・自分を捨てた父親への手紙の内容とは・・
父親から捨てられた娘が、その父親に対して手紙を書きました。
もちろん、父親に出すためではなく、自分の父親に対する感情に向き合うためです。
もしも、自分が同じ立場だったらと考えると、とても胸が締め付けられるはずです。
この娘の書いた手紙はこのような内容です。
「まだ会ったことがないお父さんへ」という言葉から始まります。
彼女は、名前も知らない、自分を捨てた父親に対して、あなたを許したいと綴っています。
小さなころ、学校での父の日のイベントや運動会など、さまざまな場面で父親がいないことに心を痛めてきたはずです。
でも彼女は、そんなとき、おじいちゃんがお父さんの代わりにきてくれたこと、そして、おじいちゃんからたくさんのことを教わったことを綴ります。
・父親がいなくても、幸せになれた!
さらに、おばあちゃんからも礼儀正しく信頼できる人になれるよう教わったと、いつも本気で躾をしてくれたことを語ります。
また、お母さんは、父親がいない分、毎日一生懸命に働き、休暇では旅行に行って最高の時間を過ごせるようにしてくれたこと、自分が参加するステージやコンサートは全て見にきてくれて、いつもそばにいてくれたことを感謝します。
たくさんの人が、父親が抜けた穴を埋めてくれ、幸せに育つことができたことを感謝しながら、父親が自分を捨てたことを許すと綴ります。
そして最後には、「あなたがこの世に誕生させ、だけどいらなかった女の子より」と結びます。
手紙では、父親がいなくても自分の人生がとても幸せで充実していたことを語っていますが、でも最後の一文で、やはりお父さんに側にいて欲しかったという辛い気持ちが伝わってきますね。
Photo by Florencia Canto