火事は一瞬で財産も思い出も奪うものですが、その火事に立ち向かう消防士の姿には感動せざるをえません。
アメリカのある少女はある消防士に対して感謝の念を抱かずにはいられないというエピソードをご紹介します。
・17年前の家事の出来事
アメリカ合衆国ワシントン州の高校に通う少女はこの日卒業式を迎えようとしていました。
そして保護者席には61歳のマイク・ニューズさんという一人の男性が来ていました。
実はこの2人、17年前に一度会っているのですが、その現場こそが火災現場でした。
まだ赤ちゃんだった少女は炎の中に取り残されてしまっていたのです。
通報を受け現場に駆け付けたマイクさんは自分の命を顧みず炎の中へ飛び込み、赤ちゃんを救出したのです。
マイクさんが赤ちゃんを見つけたとき、すでに炎が取り囲んでおり、赤ちゃんはベビーベッドの上で横たわっていました。
急ぎマイクさんは赤ちゃんを抱き上げ、家の裏側から脱出したのです。
・数年後起こった奇跡
マイクさんは当時ヒーローとして新聞にも取り上げられましたが、時間とともに出来事は忘れ去られていきました。
それから数年、あの赤ちゃんがどうなったか気になったマイクさんはSNSサイトでその赤ちゃんの名前を検索してみたのです。
すると同じ名前、同じ年齢の女の子が一人ヒットし、メッセージを送ることにしました。
彼女の名前はダウニエール・デイビッドソンさんと言い、マイクさんからのメッセージを見て喜んだそうです。
その後SNSを通じて交流を持った2人でしたが、ダウニエールさんは自身の卒業式に親として招待したいと申し出ました。
卒業式に出席したマイクさんはダウニエールさんのスピーチで、マイクさんのおかげでここにいること、マイクさんがいなければ人生が変わっていたことを語りました。
17年前の赤ちゃんが自分を父親のように慕ってくれていること、立派に成長してくれたこと、これ以上嬉しいことはなく自分は幸せ者だとマイクさんは言います。
卒業式を終えたダウニエールさんとマイクさんは抱擁し合い写真を撮りました。
今後もこの2人は本当の親子のような絆で交流を深めていくことでしょう。
Photo by Kevin Dooley