何かと早期教育が叫ばれている昨今、本当に幼児期から文字や数字を覚えさせることは必要なのでしょうか。
確かに子どもは吸収力が高く、あいうえおや数字を教えれば瞬く間に覚えていきます。
絵本やDVDなどを通じて教えてあげれば興味のあるキャラクターなどが使われたものはすぐに覚えるのです。
しかし本当にこれがいいことなのかというとデメリットが決してないわけではありません。
実は3~4歳児にあいうえおや数字を教えるのは知識を詰め込んでいるだけで非常に危険だという声もあるのです。
多くの親御さんは早く覚えてくれたほうが小学校に行ってから苦労しないと思うのですが、子どものおぼえる力には限界があります。
覚えるための器を子どもは持っているのですが、この器の用量をオーバーしてしまえば当然覚えることはできなくなってしまいます。
さらに子どもの器の用量は大きくはなく、大人が創造する以上に少ないのです。
さらに子どもの頭は陶芸でつくる器のようなもので、6歳までに粘土をこねながら、大きな器を作りあげていきます。
その途中で固いものを詰め込めば、柔らかい粘土は崩れやすくなり、器をそれ以上大きくすることができなくなるのです。
もし子どもの器の大きさが考える力と比例するならば、早い段階に知識だけで埋め尽くされた小さな器には考える力が入っていかず、将来の発展した学習が難しくなると考えられています。
花はどうやって咲くのか?春はどうして暖かいのか?なぜ1+1が2になるのか?など、柔軟な思考で自発的に考えることができなくなってしまうのです。
子どもの器が完成するのは6歳頃と言われており、ちょうど小学校に入学する頃なのです。
柔らかい器に知識を詰め込むよりも、好きなことを徹底的に体験させて、しっかりとした空っぽの丈夫な大きな器を作っておくことが、将来たっぷりといろんなことを吸収して自分で考える力につながるのです。
年齢はあくまで目安ですが、小さいうちは、なるべく体を使って、好きなことに熱中させてあげたいですね。
Photo by Loren Kerns