産後ママの悩みのひとつには、妊娠中に胎児が腸を圧迫したり、出産時にいきむことが原因で起きる痔(じ)の問題が挙げられます。
妊婦さんの2人に1人は痔になるといわれ、排便時に痛みを感じる人も少なくないようです。
●痔(じ)ってどんな症状?
大きく分けると2つの種類があり、肛門付近が切れてしまう切れ痔と、うっ血した静脈が腫れていぼになったものが肛門の内部、または外部にできてしまういぼ痔があります。
痔は、肛門付近のトラブルなので、恥ずかしくて人に相談しにくいデリケートな悩みですが、多くの産後ママが経験している症状だと言われているので、日常生活でのケア方法を身につけて早めに対処しましょう。
しっかりケアすれば、ほとんどの人が、産後、自然に完治してしまいます。
●温めて血行をよくする
産後の痔の症状のケアのポイントは、まず下半身を十分に温めることだと言われていて、血行不良を改善させることが大切です。
特にいぼ痔は静脈がうっ血することと関係があるため、入浴をシャワーだけで済まさずに湯船に浸かってゆっくりと体を温めることで改善するケースがあると言われています。
痔の痛みがひどい場合も体を温めて血行を良くすると和らげることができるので、入浴だけでなくトイレの便座を温かくしておくことも検討してみましょう。
●便秘を防ぐ
また、便秘をしてしまうと痔は悪化してしまうので、予防対策をすることも大切とされており、産後ママは特に水分を十分に摂取することがお勧めです。
授乳中には大量の水分が失われて便秘をしやすくなるので、水分をしっかり摂り、その他に食事で食物繊維が豊富な食べ物を摂取するよう注意してみましょう。
生活習慣を整えて痔のケアをしていれば、重症化を防ぐことができるだけでなく、自然に治るケースが多いので放置しないことが一番です。
治らず悪化させてしまうと、最悪の場合手術などが必要になるケースもあります。
気になる人は、恥ずかしがらずに、早めに肛門科など専門のお医者さんで診てもらいましょう。出産前後の患者さんもたくさんいるようです。
Photo by Jim Hammer