お受験失敗でボスママが転落…。手のひらを反す集団ママたち。
本当に怖いのは、こんな人間の心理かもしれません。
ターゲットにされたらどうすればいい?ママ社会ならではの特徴とは?巻き込まれないコツは?
●ママ友だけにあらず!人間が集まれば多少はドロドロするもの
メディアが大げさに騒ぎ立てている感じのある「ママ友」のドロドロ。
確かに、気が合うとは限らない女同士が集まって、それぞれ違う子どもを育て、収入や家庭環境も差があるから、多少のすれ違いや派閥はあるものです。
実際、多様な人間が狭い空間に集まっているという点で、子どもの学校や、パパたちの会社での人間関係となんら変わりはありません。
特に男性の方が、絶対的な格付けをつくって、順位に従う傾向が強いと言われています。
集団のなかで、ボスがのさばったり、とりまきがいたり、いじめや仲間はずれがあるのは、子どもも大人も一緒なんですね。
●人間は格付けする生き物
メディアがさかんにあおる『ママカースト』という言葉も、そんな社会の象徴といえるでしょう。
そもそも、互いに格付けをしないといけないカースト制度の人間関係なんて、浅はかな気もしますが、人間は社会で生活する生き物なので、無意識のうちに集団のなかで順位をつけるのは仕方のないことと考えられます。
この集団での順位付けは、犬やニワトリも同じです。
さらに、絶対的な肩書きによって自分の地位を確保したいのは、女性も男性も同じだと考えられます。
●ママ社会の特徴
ただ、ママたちの社会は、自分以外に『子どもや夫のことが大きく影響する』というのが、独特なところかもしれません。
『子どもが優秀、スポーツができる』ただそれだけでママがボスになったり、『夫の収入が高いから』と一目置かれたり。
『マンションの階層が上』『息子が学級長に選ばれた』『ママの実家が名家』『イケメンの高学歴パパとラブラブ』などなど、一体何の競争かとわからなくなる場面もあるようです。
●子どものお受験失敗で、ボスママが転落した話
みんながオンリーワンになればいいのに、そうもいかない。
集団の仲間たちは、自分が仲間外れになることを恐れ、ボスママに従いますが、必ずしもボスママのことを好きなわけじゃない。
だから、誰かが失敗をしたとき、手のひらを返したように、みんなの態度が変わることもあります。
ある、ボスママが転落した話です。
上の子が有名幼稚園に通い、他のママに上から目線で口出しをしていたボスママ。
復職を希望するママには「働いたら負け組」と忠告したり、他のママたちに幼稚園面接の服装をさせて、ダメ出しをするほどのおせっかいぶり。
しかし、当の本人が、下の子の受験に失敗。とたんに、それまで黙っていたママ友から「制服採寸日っていつでしたっけ?」と嫌味を言われたりするようになったそうです。
他にも、大手企業で役職についているイケメンパパと、裕福な生活をしていたボスママ。
とりまきのママに囲まれ、シングルマザーをいじめていたそうですが、イケメンパパに不倫されて離婚させられたとたん、ママ友が誰も口をきいてくれなくなった、なんていうドラマみたいな話もあります。
あるママ友に優しくしてもらったと思ったら、根掘り葉掘り、事情を聞かれて、他のママたちにおもしろおかしく、話を言いふらされていたとか。
これを聞いて「ボスママ、ざまみろ!」と思えるでしょうか?
確かにボスママにも非はありますが、他人が弱みを見せたとたんに、ゴマすりから攻撃へ転ずる、ママ達全員にも、問題があるとも考えられます。
次に誰かがしくじったら、今度はその人がいじめのターゲットになるわけです。
「人間て恐ろしい…」と恐怖すら感じます。
●ヤンキーママを見習え!?「われ関せず」が一番かも
人間不信にならないために。こんな話もあります。
ある貧乏ヤンキーママを、みんなでママカーストの最下位にしていじめているという話題がありました。
高級住宅地エリアの中では異彩を放つ、あるヤンキーママ。
都営住宅に住み、18歳でできちゃった結婚、貧乏で、ジャージサンダル姿の夫婦、周りのママや子どもたちからは「浮いた」存在なのだそう。
他のママに挨拶しても避けられたり、連絡網を回してもらえなかったり、いじめといえるひどい目にあっています。
しかし、当のヤンキーママもパパも子どもたちも、どこ吹く風。
純粋な家族なので、本人たちはいじめられていることに気付かず、いつでもニコニコと人懐っこく挨拶してくるのだそうです。
裏表のない人は、何年も長く暮らしていくうちに、きっと心から信頼できる友達ができるようになると考えられます。
仲間はずれも、気にせず対応しているうちに、同じママ仲間同士で攻撃の対象がかわり、いつのまにかいじめのターゲットが変わっていることもよくあります。
カーストなんて勝手にランク付けして、ママ友を意識して、縛られてストレスを抱えているのは、他でもない、ママたち自身。
このヤンキー家族のように、ドロドロの空気なんか読まず、相手の反応を気にしすぎず、ひょうひょうと生きているのが、一番強くて賢い生き方かもしれませんね。
<出典>
SPA!
Photo by Parker Knight