ナオミ協会というフランスの障害者支援団体が制作した『The eyes of a child』という映像をご存知でしょうか。
これは、大人の方が障害者に偏見を持っていると伺える実験映像です。
●実は偏見を持っている大人たち
「目の前のスクリーンに写っている人の表情を真似する」という内容で、子どもとその親が集められます。
スクリーンには、変顔をする人が次々に現れます。
親子はスクリーンに写し出される映像を見ながら、その表情に近づくために一生懸命に真似をしていきます。
おもいっきり顔を伸ばしてみたり、舌を出したり、いろいろな変顔を楽しみながら真似ていく親子。
しかし、ある映像になった途端、親だけ表情が固まります。
子どもたちの方は、それまでと同じように楽しみながら、ニコニコと映像を見ながら表情を真似るのですが、親の方は表情をこわばらせ、真似るのを止めてしまいます。
いったいどんな映像が映しだされているのでしょう。
実は、親たちが表情をしかめた原因は、スクリーンに障害者とみられる少女が映しだされたからです。
障害者であるとの認識がない子どもたち、障害者に対しての偏見を持たない子どもたちは、それまでと同じようにニコニコと真似をするのですが、親達は出来ません。
これは、大人たちが障害者に対しての偏見を持っているからです。
普通の人とは違う障害者だから、面白がって真似をしてはいけない、と大人は思ってしまいます。
バカにしていることにはならないだろうか、そんな気持ちになるのではないでしょうか。
障害者には偏見を持っていないと、多くの親、大人たちは言うでしょう。
しかし、この実験映像では、親達だけ、それまでと同じように表情を真似ることが出来ていません。
これは大人たちが障害者に対して偏見を持っているからではないでしょうか。
この実験映像では、子どもたちと同じように、障害者と言われる人たちに何の偏見も持たず、同じように接して欲しいとのメッセージが込められているのです。
こちらがその実験映像です。
とても考えさせられる映像です。
<出典>YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=WB9UvjnYO90
Photo by Peter K. Levy