小学校での英語教育もスタートして、最近は小さいうちから英会話を始めるお子さんも増えてきました。
特に、ヒアリングのための耳は小さいうちに慣らして鍛えた方がいいなど言われると、焦る気持ちもわいてきます。
しかし、ママもパパも日本語を使って生活している中で、英語に親しむ環境を作るのは難しいものがあります。
●英語のCDをかけて、英語で話しかける?
最近は家庭での英語学習教材も充実しています。
耳を育てようと思って、英語の歌やお話のCDを長時間流していても、子どもにとっては雑音でしかありません。
また、親ががんばって、母国語でもない英語で話しかけても、感情や微妙なニュアンスがこもっていないため、子どもにとって気持ちを通わせるコミュニケーションにはなりません。
それよりも、様々な日本語をたくさん使って、感情をこめて、豊かな自己表現できるようになることが、言語能力の大きな基礎になるのです。
例えば寒さを表現する日本語だけでも、
「キリキリと冷たい」「凍えるほど寒い」「ひんやりとした冷気」「すうすう肌寒い」など、いろんな言葉があり、自分の気持ちにあったものを選んで使いこなす感性が養われていきます。
母国語で深く思考できるようになれば、後で外国語を習得した時にも、たくさんの表現を使いこなせるようになるといわれています。
もし国際結婚して、両親ともに違う母国語を持っている場合は、「家での会話を一ヶ国語に絞る」または、「パパ・ママがそれぞれの母国だけで話しかける」などルールを決めておいた方がよいといわれています。
両親がどちらも日本人ならば、例えばママやパパが大好きな洋楽を口ずさんでいたり、海外の子ども向け番組を一緒に楽しんだりするだけでも、楽しそうな英語の世界に十分触れられるのかもしれません。
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